カンヌ国際映画祭のマーケット「マルシェ・ドゥ・フィルム」で、「From Cult IP to Hit Series: The Success of Cat’s Eyes French Remake」と題したキーノート対談が行われた。登壇者はTF1グループの完全子会社StudioTF1でチーフ・ディストリビューション・オフィサーを務めるRodolphe Buet氏。モデレーターはジャーナリストのWendy Mitchell氏だ。
このセッションは、TIFFCOMとの共催で今年初めて開催された3日間のイベント「Japan IP Market」の一部として組まれたもの。日本が「カントリー・オブ・オナー(名誉国)」に選ばれたこともあり、日仏のクリエイティブパートナーシップを象徴する事例として紹介された。
40年越しの再会——なぜ今『キャッツ・アイ』だったのか
Buet氏はフランスと日本の文化的な近さから話を始めた。フランスでは『神の雫』のような日本マンガ原作の映像化も手掛けてきたし、宮崎駿氏はピーター・ジャクソンやジェームズ・キャメロンに並ぶスター的存在だという。

『キャッツ・アイ』はTF1にとっても特別な作品だ。1980年代にアニメ版がフランスで地上波放送された際の放送局がTF1だった。『グレンダイザー』を筆頭に日本アニメ黄金期にあって、『キャッツ・アイ』は当時としては珍しい「女性スーパーヒーロー」もので、若い女性層から強い支持を集めた。
ただ、今回のリメイクを動かしたのはTF1ではなく、Big Bandという若い製作会社だった。創業者2人は子供時代に『キャッツ・アイ』に夢中になり、10年前から権利者へのアプローチを始めていたという。原作の精神を尊重するというビジョンを伝え、信頼を勝ち取るまでに5~6年かかった。








