2024年 フランス映像コンテンツの輸出が過去最高を記録:好調なフィクションと共同制作が市場を牽引

2024年のフランスの視聴覚コンテンツ輸出は最高記録を更新し、特にフィクション作品が牽引。アニメは苦戦もプリセールス増。

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出典:CNC
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フランス国立映画映像センター(CNC)とフランスのコンテンツ輸出振興機関ユニフランス(Unifrance)が2025年9月2日に発表した報告によると、2024年のフランスの映像コンテンツの国際的な輸出関連収益(販売、プリセールス、国際共同製作投資の合計)が、過去最高の4億120万ユーロに達したことが明らかになった。前年比29.7%増という大幅な伸びを記録することになった。

この記録的な数字は、海外からのプリファイナンス(事前資金調達)が前年比81.0%増の1億9160万ユーロと歴史的な高水準に達したことが大きく貢献している。内訳は、共同製作における海外からの投資が58.7%増の1億1620万ユーロ、プリセールス(海外への事前販売)が131.2%増の7540万ユーロと、いずれも力強い成長を見せた。

一方で、完成済み番組の海外販売額は2億960万ユーロ(前年比3.0%増)と堅調に推移し、過去30年間で4度目となる2億ユーロの大台を突破した。世界的な景気後退や各プラットフォームの戦略変更など、厳しい市況が続く中でのこの成果は、フランス産コンテンツの国際的な魅力の高さを証明する形となった。

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《杉本穂高》

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杉本穂高

Branc編集長 杉本穂高

Branc編集長(二代目)。実写とアニメーションを横断する映画批評『映像表現革命時代の映画論』著者。様々なウェブ媒体で、映画とアニメーションについて取材・執筆を行う。

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