文化庁の補助事業の一環として、公益財団法人ユニジャパンが実施するクリエイター等育成プログラム「Film Frontier」が、長編アニメーション分野における第2期企画・作品の募集を2025年8月7日より開始した。本プログラムは、若手クリエイターが参加する長編アニメ企画の企画開発から海外展開までを支援し、国際的に活躍できる人材の育成を目的とする。応募締切は2025年9月12日。
企画開発から海外映画祭まで伴走支援、国際的に活躍する人材を育成
本プログラム「長編アニメクリエイター支援」は、文化庁の「文化芸術活動基盤強化基金」を活用し、次代を担うアニメクリエイターのグローバルな活躍を後押しするものだ。対象は、若手の監督、プロデューサー、脚本家、アニメーターが参加する長編アニメーション企画。支援は「企画開発」段階と「完成から発表」段階のいずれかにおいて行われる。
支援内容は多岐にわたる。海外展開実績を持つプロデューサーや監督などがアドバイザーとして就任し、定期的なメンタリングを実施。クリエイティブ面だけでなく、セールスや法務といった専門分野についても指導・助言を行う。
さらに、海外のマーケットで重要となるプレゼンテーション能力向上のためのピッチングトレーニングや、国内外の主要映画祭および併設見本市への派遣、企画成立に必要な素材準備支援なども提供。企画の海外展開に必要な活動費の一部も支援対象となる。
採択された企画は、その進捗状況に応じて、企画マーケットへの参加やパイロット版作成、Work In Progress(制作中作品のプレゼン)への参加、国際映画祭への出品実現に向けた提案など、個別の育成プランが策定される。ただし、本プログラムは人材育成を主眼とした企画開発・海外展開支援であり、本編の製作費そのものを支援するものではない。
制作会社対象、9月12日締切―若手クリエイター参加の企画を公募
募集の対象は、劇場公開または配信を前提とし、海外展開を目指す上映時間60分以上の長編アニメーション企画。応募は個人では受け付けておらず、育成対象のクリエイターが所属する法人格を有する制作会社からの応募が必須となる。
育成対象となる若手クリエイターは、日本国籍または日本の永住権を有し、国内外の主要映画祭への出品実績や商業アニメーション作品の公開実績など、所定の要件を満たす必要がある。1企画につき、育成対象者は最低1名以上いることが求められる。
募集企画数は合計で2企画程度。応募には、企画書、海外展開計画書、育成対象者の略歴、活動費用案などを指定の応募フォームから提出する必要がある。審査の過程でオンライン面接が実施される場合もあり、最終結果は2025年10月上旬に通知される予定だ。
ユニジャパンは、本プログラムに関する質問や相談を9月10日まで専用フォームにて受け付けている。
【Film Frontier(フィルム・フロンティア)長編アニメクリエイター支援第2期 募集概要】
事業名: 長編アニメクリエイター支援(Film Frontier: Feature Anime Creators in Progress)
主催: 文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会、公益財団法人ユニジャパン
募集期間: 2025年8月7日(木)~ 2025年9月12日(金)
応募相談期間: 2025年9月10日(水)まで
対象: 若手クリエイターが参加する60分以上の長編アニメーション企画(制作会社による応募のみ)
支援内容: アドバイザーによるメンタリング、ピッチングトレーニング、国内外映画祭への派遣、活動費の一部支援など
応募方法: 公式応募フォームより必要書類を提出