カンヌ国際映画祭のマーケット「マルシェ・ドゥ・フィルム」内のCannes Animationにて5月17日、「The Global Appeal of Japanese Anime and the Creative Forces Behind It」と題したセッションが行われた。
登壇したのは、『君の名は。』『すずめの戸締まり』など新海誠監督作品を手がけるコミックス・ウェーブ・フィルム代表取締役の徳永智広氏と、『プロメア』『リトルウィッチアカデミア』『サイバーパンク エッジランナーズ』で知られるスタジオトリガー代表取締役社長の大塚雅彦氏。モデレーターはスタジオトリガー副社長でプロデューサーの宇佐義大氏が務めた。
日本アニメへの世界的な注目が高まるなか、セッションではオリジナルアニメの意義、作家や監督との出会い方・育て方、グローバル市場との向き合い方が語られた。
作家ありきのスタジオ、文化を継承するスタジオ

冒頭、宇佐氏は今回の二社を「オリジナル作品にこだわってきたスタジオ」と紹介し、その理由を尋ねた。
徳永氏によれば、コミックス・ウェーブ・フィルムは「新海誠監督がいて、そこからスタジオが出来上がった」会社だという。IPありきではなく作家ありき。作家が作りたいものを作れる環境をどう整えるかを大切にしてきた。
対する大塚氏は、スタジオトリガーの背景にはスタジオジブリやガイナックスから受け継いだオリジナルアニメの文化があると話す。『ドラゴンボール』『ONE PIECE』『鬼滅の刃』『呪術廻戦』といった漫画原作のアニメが国内外で日本アニメを牽引していることは認めつつ、業界に入ってくる人の多くはジブリ作品や『機動戦士ガンダム』『新世紀エヴァンゲリオン』といったオリジナル作品に影響を受けている、と。
オリジナルアニメには原作ものとは違うノウハウや技術が要る。それが一度途絶えると、作り直すのは難しい。だからスタジオトリガーはガイナックスから継いだ文化を守りながら、オリジナルを作り続けているのだと大塚氏は語った。





