2026年4月1日、東京の国立新美術館にて日仏文化協力に関する合意書の調印式が執り行われた。
本式典はエマニュエル・マクロン フランス共和国大統領の来日に際して開催されたもの。会場には、カトリーヌ・ペガール フランス文化大臣をはじめとする主要な文化関係者からなる公式代表団が出席し、両国を代表する様々な文化機関との間でパートナーシップが締結された。

日仏の文化交流の深化を誓う主賓挨拶
式典では、日仏両国の代表者から今後の文化交流に向けたスピーチが行われた。
日本側を代表して島田智明 外務大臣政務官は、日仏文化協力を豊かにする6件の合意書への署名に祝意を表した。また、2028年の日仏外交関係樹立170周年を見据え、若い世代を念頭に置きながら、文学、漫画、アニメ、映画といった日仏の文化・クリエイティブ産業振興をさらに盛り上げていく必要性を強調した。

フランスからはカトリーヌ・ペガール フランス文化大臣が登壇。両国が歴史遺産を重んじつつ、新たなテクノロジーを活用して現代の創作活動に寄与するという共通の価値観を持っていることを語った。また、地政学的な激動のなかで、文化的繋がりは「表現の自由」や「芸術的創造の自由」といった両国が重んじる価値を共に守るための強みになると力説した。
CNCとVIPOによる協定締結:映像産業にどのような変化をもたらすか
映像クリエイターや業界関係者にとって今回の調印式における最大の目玉は、フランス国立映画映像センター(CNC)と特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)による、映画映像分野における包括的な協定の締結だ。

この協定により、今後以下のようにより実践的で具体的な変化や支援が期待される。
両国業界関係者の連携強化: 文化クリエイティブ産業の発展という共通の意志に基づき、日本とフランスの業界関係者の相互理解と連携が強化される。
共同製作の推進: プロデューサーや企業間の関係づくりが奨励され、クリエイター同士の共同製作の可能性が大きく広がる。
具体的な支援プログラムの始動: レジデンス、ワークショップ、日仏メンター・プログラム、ビジネスミーティングなどの共同発議に対する支援が行われる。

これらの協力関係は、カンヌ国際映画祭のマーケット「マルシェ・デュ・フィルム」や、アヌシー国際アニメーション映画祭といった具体的な国際的なビジネスの場において具現化される予定だ。
海賊版対策をはじめとする、多様な分野での合意
映像分野以外でも、日仏の文化交流を強固にする重要な合意が複数交わされた。なかでもコンテンツ産業において重要なのは、海賊版対策について協力体制が築かれることとなったことだ。
海賊版対策における協力強化: フランスの視聴覚およびデジタル通信規制局(ARCOM)とマンガ・ウェブトゥーンに関する海賊版対策協議会(AMW)、一般財団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)の間で合意書が調印された。映像・文芸作品などの海賊版対策を強化し、出版社や規制機構の活動を最適化するための権利保護を目的とするもの。


出版分野の連携: 一般社団法人日本書籍出版協会とのパートナーシップにより、2028年の「フェスティバル・ド・リーヴル・パリ」において日本が招待国となることが正式に発表された。

現代アートでの協業: 2026年10月31日から11月1日にかけて開催される「六本木アートナイト2026」において、フランスがフォーカスされることが決定。
文化遺産間の姉妹提携: シャンボール国立公園(フランス)と松本市(日本)の間で、文化財の認知度向上や次世代への継承を目的とした姉妹提携が結ばれた。
2028年の日仏外交関係樹立170周年という大きな節目に向け、映像産業をはじめとする日本のエンターテインメントビジネスがフランス市場、ひいては世界市場とどのように連携を深めていくのか、今後の展開に大きな期待が寄せられる。










