混沌と急成長の2010年代から安定の20年代へ!? ビリビリ動画アニメ事業部が語る「中国アニメの今」

池袋で開催された「東京アニメアワードフェスティバル2023(TAAF2023)」で、近年成長を続ける中国アニメーションにスポットを当てた上映プログラムとシンポジウムが開催された。

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混沌と急成長の2010年代から安定の20年代へ!? ビリビリ動画アニメ事業部が語る「中国アニメの今」
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池袋で開催された「東京アニメアワードフェスティバル2023(TAAF2023)」で、近年成長を続ける中国アニメーションにスポットを当てた上映プログラムとシンポジウムが開催された。

上映プログラム「中国若手アニメクリエイター達の挑戦」では、子供の頃から日本や米国のアニメーション作品に触れ、海外留学などを経て力をつけた作家たちの短編映画7本を上映。いずれの作品も技術的に高く、社会に対する鋭いまなざしを持った意欲的な作品だった。

中国アニメーションの今はどうなっているのか、TAAFでは、ビリビリ動画アニメ事業部編集の賈 霄鵬氏と、株式会社ビデオマーケット顧問/アニメ産業レポート編集統括の増田弘道氏によるシンポジウム「中国アニメーションの今、そしてこれから」も開催された。

ビリビリ動画は、中国内で日本アニメの配信を最も積極的に行っているプラットフォームだ。またコミュニティサイトでもあるため、個人の投稿も数多くあり個人投稿者のサポートなどを行ったり、賈氏は日本アニメの監督を取材し、宣伝のサポートも行っているという。

増田氏は、北京オリンピックの頃から中国アニメーションに注目、中国の大学に日本の漫画やアニメを研究する人々が多くいることを知ったという。その後、何度も中国に足を運び、アニメーションフェスティバルやセミナーを行ったりしてきたそうだ。

賈氏のプレゼンテーションは、ここ20年の中国アニメーションの歩みを紹介するものだ。2000年代は絶望の時代だった同氏は語る。国産アニメは質・量ともに壊滅状態で事業モデルも確立されていなかったそうだ。

一方で、日本アニメの拡大とデジタルシフトによって、中国内で動画・仕上げ(以下:動仕)の需要が拡大すると参入者が増えていったという。

この時代は、テレビ放送においては、日本アニメが強い存在感を示し、映画ではディズニーやピクサー、ドリームワークスが進出し、影響が拡大。地方のテレビ局もアニメの輸入機会を見出すが、2006年に海外作品の締め出しが行われる結果になった。

2000年代に入って中国政府はアニメーションに力を入れるようになり、制作本数は日本の3倍近くにまで激増したという。しかし、その中から良い作品が生まれなかったのは、市場が未熟で人材も不足していたからだと賈氏は語る。

しかし、この頃から若い世代を中心にネットで海外の作品に触れる機会が増えていった。


《杉本穂高》

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杉本穂高

映画ライター 杉本穂高

映画ライター。実写とアニメーションを横断する映画批評『映像表現革命時代の映画論』著者。様々なウェブ媒体で、映画とアニメーションについて取材・執筆を行う。

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