2025年12月、成城にある東宝スタジオ内に待望の託児所「Lullabee(ララビー)」がオープンした。
長時間労働や不規則な撮影スケジュールも多い映像制作の現場において、子育てと仕事の両立は長年の切実な課題だ。そんな中、業界最大手の東宝がスタジオ内に託児施設を設けたことは、業界全体の労働環境改善に向けた大きな一歩と言える。
今回、オープンしたばかりの同施設を見学してきた。

施設内の様子
「Lullabee」の看板が掲げられたドアを開けると、そこには撮影所の喧騒を忘れるような、温かみのある空間が広がっていた。

白と淡いグリーンを基調とした室内は清潔感があり、床にはクッション性のあるマットが敷き詰められた一角もある。

室内には充実したプレイエリアが設けられており、本格的なままごとキッチンや、絵本も充実している。子供たちが退屈せずに過ごせる工夫が随所に感じられた。



また、部屋の一角はカーテンで仕切れるようになっており、子供たちが落ち着いて昼寝や休息を取れるよう配慮されている。子供用トイレやオムツ替えスペースはもちろん、調乳や手洗いのための設備も整っており、衛生面での管理も行き届いている。施設内のアイテムは、使い終わったら一回ごとに消毒して清潔さを保っているそうだ。

壁には見守り用のカメラも設置されており、セキュリティ面でも安心して預けられる環境が整えられている。

また、同撮影所の一階には授乳ブースも設置されている。

運営は業界経験者のシッター
本施設の運営を担うのは、2024年5月に設立された芸能業界専門ベビーシッター会社「in-Cty」だ。「Lullabee」は、同社が東宝と約1年にわたる協議を重ねて実現させた施設だ。
in-Ctyのスタッフは、保育関連の資格を持った「映像制作業界経験のあるシッター」で構成されている。撮影現場特有の急なスケジュール変更や、早朝・深夜に及ぶ不規則な勤務体系を肌感覚で理解しているため、柔軟な対応が期待できる。これは現場スタッフにとって非常に心強い要素だろう。
労働環境改善に向けて、改革進む
映画制作の最大手である東宝が、スタジオ内に託児所を設置するという動きを見せたことは、業界全体にとって朗報だ。
東宝スタジオでは、これまでにも個室型授乳ブースの導入を進めるなど、ハード面での環境整備に着手してきた。また、ソフト面でも意識改革に意欲的だ。2025年には、NPO法人映画業界で働く女性を守る会(swfi)による「ハラスメントセミナー」をスタジオ内で開催するなど、ハラスメント撲滅や働きやすい環境作りへの取り組みを進めている。
「Lullabee」の誕生は、単なる施設のオープンにとどまらず、映像業界が「子育てをしながら働ける場所」へと変わっていくための重要なマイルストーンとなるだろう。
なお、「Lullabee」の予約、詳細な問い合わせはin-Ctyの公式LINEにて受け付けている。
■利用概要
対象年齢: 生後3カ月(首座り後)~小学2年生まで
利用料金: 子供1人あたり 1時間3,000円~
利用資格: 東宝スタジオ利用者だけでなく、周辺エリアで働く映像スタッフ・キャストも利用可能
24時間利用可能、ただし宿泊は不可(完全予約制)










