民放キー局決算比較、日本テレビがトップの座を守るもテレビ朝日の躍進目立つ展開に【決算から映像業界を読み解く】#89

民放キー局の2025年3月期第3四半期累計期間(2024年4月1日~2024年12月31日)の決算が出そろった。

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民放キー局決算比較、日本テレビがトップの座を守るもテレビ朝日の躍進目立つ展開に【決算から映像業界を読み解く】#89
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民放キー局の2025年3月期第3四半期累計期間(2024年4月1日~2024年12月31日)の決算が出そろった。

日本テレビ放送網が売上高2,100億円を超えて競合を大きく引き離すも、テレビ朝日は1,700億円を突破。伸び率はTBSテレビやフジテレビジョンが1%台、日本テレビが2%台に留まる中、テレビ朝日は4%と高い。2024年10月クールの平均視聴率は、テレビ朝日が全日・ゴールデン・プライムで3冠を獲得した。

視聴率はフジテレビが停滞した後、日本テレビが独走状態となっていたが、テレビ朝日がトップを奪取する過渡期を迎えている。

ゴールデンタイムのバラエティ番組を成功させたテレビ朝日

※各社決算説明資料より筆者作成

日本テレビ放送網の売上高は前年同期間比2.2%増の2,153億円だった。広告収入は同1.4%増の1,676億円。増収にはなっているものの、広告収入におけるタイム収入は2.1%の減収。タイムCMはクライアントが個別番組のスポンサーとなるものだ。番組の時間枠を購入するものであり、視聴率が高い人気番組にはスポンサーがつきやすい。

日本テレビは2023年3月期のタイム収入が8.3%、2024年3月期が5.3%それぞれ減収だった。3期連続のタイムCMの減収が視野に入っており、力を失っている様子が伺える。高視聴率で知られていた『news zero』はかつて平均視聴率が12%を超えていたが、2024年3月に有働由美子氏が降板して以降、数字は低迷しているという。『with MUSIC』も視聴率は5%程度で伸び悩んでいるようだ。

一方、好調なのがテレビ朝日だ。


《不破聡》

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