TVING、韓国OTT業界初の女性CEOが就任

大手エンターテインメント企業CJ ENMは、動画配信サービス「TVING」とK-POPカルチャープラットフォーム「Mnet Plus」の新リーダーとして、それぞれ著名なIT新興企業の女性経営者を起用し、プラットフォーム事業のさらなる成長と革新を推進すると発表した。

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CJ ENM Newsroom
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韓国の大手エンターテインメント企業CJ ENMは、動画配信サービス「TVING」とK-POPカルチャープラットフォーム「Mnet Plus」の新リーダーとして、それぞれ著名なIT新興企業の女性経営者を起用し、プラットフォーム事業のさらなる成長と革新を推進すると発表した。

TVINGの新CEOにはチェ・ジュヒ氏が就任し、韓国のOTT業界初の女性CEOとなった。チェ氏は過去にオンライン・ファッション・プラットフォーム「W Concept」のCSO、高級eコマース・プラットフォーム「Trenbe」のCBOとして、戦略、販売、マーケティング、ITなどのビジネスを監督してきた。それ以前は、ボストン・コンサルティング・グループに所属し、その後ウォルト・ディズニー・コリアに移り、韓国でのDisney+の立ち上げを含むアジアの事業戦略を管理した。今回の就任は、TVINGとストリーミング・サービスのSeeznとの合併が完了したことを受けたものでもある。

一方、Mnet Plus事業部長にはキム・ジウォン氏が就任した。キム氏はサムスン電子、LG電子、NCSOFTといった韓国の大手コングロマリットから、米国のMolocoやEdtech開発企業のMathpressoといったグローバルIT企業まで、さまざまな企業で新規プラットフォーム事業開発の専門知識を培ってきた。

2020年10月にCJ ENMから独立法人としてスタートしたTVINGは、独自の魅力を持つオリジナルコンテンツにより、韓国No.1のOTTとなった。すでにParamount+の韓国拠点となっているTVINGは、アクションスリラー「運の悪い日(운수 오진 날)」と時代劇「于氏王后(우씨 왕후)」を含む今後のプロジェクトでアメリカの会社と協力する予定となっている。一方、Mnet PlusはCJ ENMが昨年立ち上げたK-POPカルチャーのプラットフォーム。Mnet PlusのオリジナルIP、Mnetの音楽コンテンツ、KCONなど、CJ ENMが長年にわたって蓄積してきたK-POPコンテンツ・ライブラリーとファン・アーティストのインタラクティブ・コミュニティを提供している。

CJ ENMの広報担当者は「新しいリーダーシップの発表は、グローバルなIP強国になるというCJ ENMのビジョンに沿ったものです。確かな生産能力に裏打ちされた質の高いIPの確保に加え、競争力を強化するためにプラットフォーム事業の強化にも重点を置いています」と述べている。

《伊藤万弥乃》

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伊藤万弥乃

伊藤万弥乃

海外映画とドラマに憧れ、英語・韓国語・スペイン語の勉強中。大学時代は映画批評について学ぶ。映画宣伝会社での勤務や映画祭運営を経験し、現在はライターとして活動。シットコムや韓ドラ、ラブコメ好き。