Netflix、今後4年間でKコンテンツに25億ドルを投資する計画を発表

Netflixは、「イカゲーム」「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」「フィジカル100」などのシリーズで世界的なインパクトを与えた後、韓国のコンテンツを倍増させている。

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世界的なストリーミング大手Netflixが、韓国コンテンツへのコミットメントを劇的に強化している。

Netflixは月曜日、韓国の報道機関を対象とした声明で、韓国のテレビシリーズ、映画、台本なし番組を制作するために今後4年間で韓国に25億ドル(約3,300億円)を投じると述べたとThe Hollywood Reporterが報じた。この高額な投資は、Netflixが2016年の現地ローンチから今日までの間に韓国で費やした金額の2倍に相当するという。

同社の、韓国コンテンツに対する期待値の高さを表す金額と言えるが、その背景には視聴者の国際化とアジア市場の重要性の増大、米国市場においても字幕での作品鑑賞が定着してきたことある。

「イカゲーム」や「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」の世界的な大ヒットは、単なる一過性のブームではない。それは、世界最大のエンターテインメント市場である米国で、長年存在した「字幕アレルギー」が解消されつつあることの証明でもある。

かつて、米国の大衆向け市場では「字幕付きの外国語作品はヒットしない」というのが定説であり、ポン・ジュノ監督が映画『パラサイト 半地下の家族』の受賞スピーチで「1インチの字幕の壁(を乗り越えれば、もっと多くの映画を楽しめる)」と語ったことは記憶に新しい。

Netflixの戦略は「現地でのリメイク」ではなく「現地の作品をそのまま世界へ」というものだ。Z世代を中心とした視聴者が、TikTokやYouTubeを通じてテキスト付きの映像に慣れ親しんだことも追い風となり、今や米国の視聴者は韓国語のオリジナル音声を字幕で楽しむことに抵抗を感じなくなっている。今回の25億ドルという巨額投資は、韓国コンテンツがもはや「アジア向けのローカル作品」ではなく、「ハリウッド作品と対等に渡り合えるグローバル・メインストリーム」であるとNetflixが認めたことを意味する。

また、ビジネス的な側面から見れば、成長余地が残るアジア太平洋(APAC)地域での会員獲得において、韓国ドラマ(Kドラマ)が最強の武器であることは疑いようがない。

コンサルティング会社MPAのデータによれば、2022年のアジア太平洋地域における動画視聴の28%を韓国ドラマが占めており、これは米国ドラマ(25%)や日本のアニメ(10%)を上回る数字だ。日本のアニメは依然として強力なコンテンツだが、実写ドラマやリアリティショーの分野において、韓国作品の訴求力はアジア全域で突出している。

「Kコンテンツ」という確実なヒットメーカーに資源を集中させることで、Netflixはアジア市場での地盤を固め、競合するDisney+やAmazon Prime Videoとの差を決定的なものにする狙いがある。

サランドスCEOは会談で、韓国のクリエイターを「世界の文化的潮流(Zeitgeist)の中心にいる」と評した。この言葉は外交辞令ではなく、冷徹な市場分析に基づいた経営判断と言えるだろう。

《伊藤万弥乃》

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伊藤万弥乃

伊藤万弥乃

海外映画とドラマに憧れ、英語・韓国語・スペイン語の勉強中。大学時代は映画批評について学ぶ。映画宣伝会社での勤務や映画祭運営を経験し、現在はライターとして活動。シットコムや韓ドラ、ラブコメ好き。