一般社団法人コンサートプロモーターズ協会(A.C.P.C.)は2026年10月9日、正会員社を対象に実施している市場調査「A.C.P.C.基礎調査」の2026年上半期分(1月1日~6月30日)を公表した。
総売上額は3182億5215万円(前年同期比108.3%)、総動員数は2845万5177人(同101.7%)で、いずれも過去最高を更新した。総公演数は1万5654本(同102.6%)。動員の伸びは小幅にとどまったが、売上は8%を超えて増えており、平均単価の上昇が効いたとみられる。データからは、会場の新設や再開がエリアごとの動員を左右したことや、海外アーティスト公演の減少も見えてくる。
基礎調査は1989年に始まった。A.C.P.C.は、コンサートプロモーターの事業活動とライブ市場の動向をデータ化した「国内唯一の資料」と位置づけている。対象はA.C.P.C.正会員社が開催する公演に限られるため、日本のライブ市場全体の数値とは異なる。今回の調査社数は前年同期から3社増えて93社となった。前年比の数字には会員社の増加による押し上げ分が含まれる点に注意が必要だ。
売上の伸びが動員を上回る。平均単価は1万1184円に
総売上額は前年同期から243億0690万円、総動員数は48万2616人増えた。伸び率は動員の1.7%に対して売上が8.3%で、市場の拡大を支えたのは客数よりも単価だった。総売上額を総動員数で割ったチケットの平均単価は1万1184円(前年同期比106.4%)である。
単価はアーティストによって大きく異なる。K-POP公演の平均単価は1万4599円だった。前年同期より338円下がったものの、K-POP以外の公演の1万906円を大きく上回っている。著作権使用料額は61億4956万6020円(同109.1%)で、売上とほぼ同じペースで増えた。
国内アーティストのジャンル別動員では、全体の約85%を占める「ロック・ポップス」が2162万4828人(同106.1%)だった。伸び率が大きかったのは「歌謡曲・演歌」の86万2784人(同176.8%)、「パフォーミングアーツ」の177万5385人(同133.3%)、「クラシック」の51万8518人(同132.6%)だ。パフォーミングアーツは、ミュージカルや演劇、お笑い、フィギュアスケートなど「コンサート以外のライブ・エンタテインメント」を指す。公演数も2198本(同117.8%)に増えた。「ジャズ・フュージョン」の動員も144.3%と大きく伸びたが、A.C.P.C.はこれを会員社の増加によるものと注記している。

