2026年8月6日、韓国の総合エンターテインメント企業CJ ENMが2026年第2四半期の決算を発表した。
グループ全体の売上高は売上高は1兆2,033億ウォン、約1,324億円(1ウォン=0.11円換算)で、前年同期を8.3%下回ったが、営業利益は334億ウォンと16.9%の増加。当期純利益も222億ウォンとなり、前四半期の赤字から黒字へと転じている。
減収なのに増益となったのは、エンターテインメント事業が売上8,005億ウォン(前年同期比13.7%減)ながら営業利益114億ウォンを確保したことに加え、コマース事業が売上4,028億ウォン、営業利益260億ウォンで、それぞれ4.4%増、21.2%増。この二つが全体の利益を下支えした。
制作費の高騰、OTT市場での競争、広告の落ち込み、海外スタジオ買収後の収益安定化。CJ ENMがここ数年抱えてきた課題だ。今回の数字は、少なくとも一部の事業が「売上を追う」段階から「利益を残す」段階へ移りつつあることを物語っていると言える。
映画・ドラマ:Fifth Seasonの供給遅れが重荷、Studio Dragonは改善
映画・ドラマ部門の売上高は1,902億ウォン。前年同期から53.7%も落ち込み、営業損益は105億ウォンの赤字となった。
最大の要因は、米国スタジオFifth Seasonのドラマシリーズ供給に空白が生じたことだ。大型作品の納品タイミング次第で売上が大きく振れる。スタジオビジネスならではの弱さが、そのまま表面化した格好である。
半面、国内制作会社のStudio Dragonには明るい兆しがある。第2四半期の売上高は1,453億ウォンで26.9%増、営業利益154億ウォンで黒字に転換した。営業利益率も10.6%まで回復している。
これを支えたのが供給プラットフォームの多様化と制作の効率化だ。供給話数は前年同期から36話増えて77話に達し、TVING、tvN、Netflixなど複数のプラットフォームで展開が広がった。制作コスト効率の改善が利益率回復に寄与したとされている。また、CJ ENM全体では効率的なキャスティングやAI活用によるCG/VFXなど、制作費抑制の取り組みも示されている。
下半期には、ドラマ『Spooky in Love』『Four Hands』『100 Days of Deception』、バラエティ『Space Rice Cake Shop』などが控える。映画では『Tazza 4: The Song of Beelzebub』『Paradise Lost』『Ode to My Father 2』などの劇場公開を予定している。
映画・ドラマ部門が立ち直れるかどうかは、Fifth Seasonの供給が正常に戻るか、そしてStudio Dragonを軸とした国内制作力をどこまで収益に変えられるか、この二点にかかってきそうだ。

