【独占インタビュー】 世界最大のアニメーション映画祭、次なる一手とは? アヌシーCEOが語る新拠点と未来像

世界最大のアニメーション映画祭のトップ、ミカエル・マラン氏の来日インタビュー。同映画祭は2026年新施設設立、女性長編監督支援プログラムを開始、地域と国際的なアニメ産業育成・交流を促進する未来像を描く。

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世界最大のアニメーション映画祭、アヌシー国際アニメーション映画祭。世界のアニメーション産業の発展に伴い、同映画祭も規模を拡大しており、2026年には新施設「Cité Internationale du Cinema d’Animation」がオープンする。

この施設では、長編アニメーション監督を育成するレジデンスプログラムが2027年から開始されることも、今年6月に発表された。成長を続ける同映画祭の今後と運営の要点について、来日した運営組織CITIAのCEO、ミカエル・マラン氏に話を聞いた。


アヌシー映画祭の新たな拠点とは

――アヌシー国際アニメーション映画祭で新たに発表されたプロジェクトについてお聞かせください。2026年に新しい施設がオープンする予定ですね。どんな施設になるのでしょうか。

ミカエル:ええ、いよいよ来年です。場所はアヌシーの中心部、湖のすぐそばです。ご存知のように、現在は映画祭のメイン会場であるボンリューが湖のほとりにありますが、その近くのエリア全体が、アニメーションのための新しい拠点として生まれ変わります。

建物はいくつかのエリアに分かれます。まず、アーティスト・イン・レジデンス、つまり監督たちが滞在しながら創作活動を行える宿舎です。そして、毎年アニメーションに関する大規模な企画展を開催するための、広い展示スペースを設けます。さらに、300席以上の新しい上映用劇場も建設されます。

――映画祭の会場としても利用されるのですよね。

ミカエル:その通りです。加えて、建物の1階部分は、アニメーションを使った教育のための専用スペースになります。次世代のクリエイター育成や、子どもたちがアニメーションに親しむためのプログラムを展開します。また、同じく1階には、常設の展示スペースを設けます。アヌシーの、そして世界のアニメーションの歴史や遺産を常に鑑賞できる場所になるでしょう。

――年間を通してアニメーションに触れられる場所になるということでしょうか。

ミカエル:はい。その他にも、地上階にはウェルカムデスクとチケット売り場、そしてカフェとショップが入ります。映画祭のグッズや関連書籍を購入したり、ファン同士が交流したりできる、開かれた空間を目指しています。

――まさにアニメーションの総合施設ですね。映画祭の運営チームもそちらに移転するのですか?

ミカエル:その通りです。この建物の1階に、私たち映画祭チームの新しいオフィスが入ります。私のオフィスもそこになる予定です。今のオフィスよりずっと機能的で、クリエイティブな環境になることを期待しています。

それから、中央に噴水のある広場を作る計画です。夏のアヌシーは非常に暑くなることがありますから、水があることで涼しく、快適な空間を提供できるようになるでしょう。さらに、フードコートも併設し、食事や休憩を楽しめるようにします。


《杉本穂高》

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杉本穂高

Branc編集長 杉本穂高

Branc編集長(二代目)。実写とアニメーションを横断する映画批評『映像表現革命時代の映画論』著者。様々なウェブ媒体で、映画とアニメーションについて取材・執筆を行う。

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