ロサンゼルスのロケ撮影、2025年初頭に大幅減 テレビ制作は過去最低水準に

ロサンゼルスの映像制作が急減し、特にテレビ番組撮影は前年同期比30%減で過去最低水準。カリフォルニア州は税控除制度の拡大を検討中。

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Photo by Mario Tama/Getty Images ハリウッドサイン
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ロサンゼルス市および郡の公式撮影窓口を務める非営利団体FilmLAは、2025年第1四半期(1月~3月)における地域のロケーション撮影日数が前年同期比で22.4%減少したと発表した。世界的な制作減少と他地域との誘致競争の激化を背景に、ロサンゼルスでは5,295撮影日(Shoot Days)にとどまった。

FilmLAが追跡しているすべての主要ジャンルにおいて減少が見られ、特にテレビ制作は大きな落ち込みを示した。ドラマ、コメディ、リアリティ、パイロット作品などを含むテレビ撮影は1,670撮影日で、前年同期比30.5%減。劇映画も28.9%減の451撮影日だった。一方、コマーシャルは2.1%減の796撮影日と、比較的健闘した。

FilmLAは、ロサンゼルス市および郡の撮影許可を管轄する団体であり、2017年の統計開始以降(パンデミックによる撮影停止のあった2020年を除く)、今回の数字は過去最低水準に近いものだとしている。2023年のストライキ終了から1年以上が経過したものの、ロサンゼルスの制作活動は回復の兆しを見せていない。



《杉本穂高》

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映画ライター 杉本穂高

映画ライター。実写とアニメーションを横断する映画批評『映像表現革命時代の映画論』著者。様々なウェブ媒体で、映画とアニメーションについて取材・執筆を行う。

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