ウォルト・ディズニー・ジャパンとDMM.comは5月29日、ディズニー公式動画配信サービス「ディズニープラス」と「DMM TV」を組み合わせた「DMM | Disney+ セットプラン」を6月4日から提供開始すると発表した。記者会見には合同会社DMM.com COO 兼 DMM TV総合プロデューサーの村中悠介氏と、ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社バイスプレジデントの小林 信一氏が登壇した。
新サービスは2つの料金体系で展開される。「DMM | Disney+ スタンダード」が月額1,390円、「DMM | Disney+ プレミアム」が月額1,690円となる。従来の単体契約と比較し、大幅な割引価格での提供が実現した。

ディズニープラスでは『リトル・マーメイド』などのクラシック作品から『アナと雪の女王』、公開30周年を迎える『トイ・ストーリー』シリーズ、最新作『モアナと伝説の海 2』まで幅広いラインナップを提供。6月25日からは独占配信となるオリジナルドラマシリーズ『アイアンハート』、『スター・ウォーズ:キャシアン・アンドー』シーズン2など注目作品も控える。
一方、DMM TVは約6,100作品のアニメを含む19万本のコンテンツを配信。国内見放題作品数は業界第2位の地位を確立している。オリジナルバラエティやドラマ、2.5次元作品、特撮などの多様なジャンルを網羅する。
提供開始を記念し、6月4日から7月31日まで初回登録者全員にDMMポイントを還元するキャンペーンを実施。スタンダードプラン登録者には1,390ポイント、プレミアムプラン登録者には1,690ポイントが付与される。さらにディズニーストア特典や会員限定上映会への招待も予定されている。

DMMの村中氏は、DMM TVの会員数は今年3月の時点で128万人を突破、2026年1月には188万人を見込んでいるという。これまでアニメに集中投資しコアファンの獲得につなげ、実写コンテンツの拡充によってユーザー層を拡大、パートナーとの協業を通じて認知・獲得を強化してきた成果だと語った。

また、両サービスのユーザー層について、ディズニープラスはファミリー層が多いのに対して、DMM TVは10代と20代のユーザーが44%となっており、アニメを中心とした国内コンテンツをコアに楽しみたい層が中心でユーザー層が重ならないため、両社は互いに補完しあえる関係にあるという。

ウォルト・ディズニー・ジャパンの小林信一バイスプレジデントは「ディズニーの多彩なタッチポイントの中で、ディズニープラスは最も注力している領域。今回のセットプランは両社の強みを結集し、日本の消費者が求めるコンテンツニーズにより柔軟に対応する」とコメントした。

また、質疑応答にて村中氏は、今回の提携について「1年半ほど前から話を進めてきた、会員数の着実な増加を評価していただいた」と語る。来年1月には会員数188万人に達するという予測についてもアプリ内で入会できるシステムの導入と、オリジナルコンテンツがどういうものが求められているかわかってきたことで、純増数のペースを増やせる自信があるようだ。

村中氏は、こうしたセットプランは物価高の中、より低価格でエンターテインメントを楽しみたいユーザーにとっての選択肢を増やすという点で意味があると考えているという。「ジャンルの異なるサービスを楽しめるようになることは意義が高いと考えている」とその価値を強調した。