BEENOSグループが、同社が運営する越境EC購入サポートサービス「Buyee(バイイー)」の購買データをもとに「BEENOS 越境EC×アニメ ヒットランキング2024」を発表。2024年に放送したアニメ作品を対象に、越境ECを通じた商品購入という観点から日本アニメの海外需要をランキング形式で公開した。
このランキングでは、一次流通・二次流通双方の多種多様な商材が流通する越境ECにおいて「アニメ関連の消費動向」に焦点をあてて調査し、日本が誇る文化であるアニメを海外ファンがどのように受容しているのかを明らかにしている。1958年以降に日本でテレビ放送されたアニメ作品タイトルを基準に集計されており、一般的にはアニメとしてではなく、おもちゃやキャラクター、特撮などで認知される作品も含まれている。
2024年のBuyeeにおけるアニメ関連カテゴリの購入件数は29%となり、2023年の25%から4ポイント増加。また、東南アジア・中南米の購入が伸長しており、アニメ需要の増加が分かる結果となった。

2024年1月から12月に日本でTV放送されたアニメ作品(再放送を除く)の関連商品では、最も海外ユーザーから購入されたタイトルは『ONE PIECE』という結果に。特に東アジア圏において『ちいかわ』が大きく成長し、2位を記録した。


エリア別に見ると、物語が最終章に入り注目度の高い状況が続く『ONE PIECE』が5エリアで1位を記録し、東アジアでは『ちいかわ』が大きく成長して1位を記録。このほか『僕のヒーローアカデミア』『鬼滅の刃』『ブルーロック』は各エリアでランクインしており、世界的な人気が伺える結果となった。2024年3月に最終回を迎えた『葬送のフリーレン』は欧米圏でトップ10にランクインし人気の高さを見せつけている。

2024年に第一期が放送されたアニメでは『ブルーアーカイブ The Animation』が1位となった。3位の『怪獣8号』とともに全てのエリアでTOP5以内に入り、2位『WIND BREAKER』も5エリアで上位5作品にランクインした。


1958年以降にテレビ放送された作品を対象としたランキングでは、長期シリーズ作品が強さを見せることになった。2010年代以降の作品として『ちいかわ』『呪術廻戦』『ハイキュー!!』の3作品がランクインした。(このランキングでは、複数シリーズが展開されている作品をひとつのシリーズとして扱っている)

2024年のアニメランキングからは、動画配信サービスの普及による越境ECの流通動向への影響も明らかに。アニメ人気の高まりによって海外でも日本のアニメ映画作品の上映機会が増加していることから、映画に注目すると、映画上映も越境ECでの流通伸長の契機となっていたことがわかった。

BEENOS 越境EC×アニメ ヒットランキング2024 概要
対象作品:日本アニメに関するオンラインデータベース(https://animedb.jp/)を参照し、掲載されている「TV放送」作品を対象として調査
対象データ:2024年1月1日~12月31日における海外向け購入支援サービス「Buyee」の購入件数をもとに集計