調査対象地域は、オーストラリア、日本、韓国、シンガポール、台湾、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ。姉妹会社が収集した4万人のデジタルユーザーからのデータに基づき、2023年5月から2024年4月まで調査された。
2024年第1四半期には、ユーザーの60%が米国のコンテンツを視聴しており、韓国(56%)や日本(48%)のコンテンツを上回った。MPAのアナリストであるディヴィア・T氏は「韓国、日本、インドネシアといった非常にローカルな市場でも、米国のコンテンツは顧客獲得の15~30%を牽引している」とコメント。また「『フレンズ』や『ジ・オフィス』のようなファン人気の高いシットコムなどは、永続的なエンゲージメント効果を持っている」とのことだ。
一方、2年前の70%からは10%ほど減少しており、視聴人口の多い日本と韓国では視聴率がそれぞれ11%と9%という結果から考えると、日本アニメや韓国ドラマなどのローカルコンテンツが台頭してきていることも読み取れる。
さらにストリーミングサービスごとに見てみると、Netflixが米国作品視聴時間の50~75%を占めていることが分かる。現地の字幕や吹き替え(タイ語、フィリピン語、インドネシア語、日本語)が提供されるようになったことで、『ONE PIECE』『アバター:伝説の少年アン』などのオリジナル作品がAPACで大きな影響力を持つようになったようだ。
またAmazonプライム・ビデオは、日本における米国コンテンツの視聴時間の23%を牽引。Disney+はオーストラリア、日本、韓国における米国コンテンツ視聴時間の15~20%を獲得した。そしてStanやBinge(オーストラリア)、Hulu JapanやU-NEXT(日本)、WavveやTving(韓国)などの主要なローカルプラットフォームは、それぞれの市場で米国コンテンツの顕著なシェアを獲得している。
Other Sources:The Hollywood Reporter, Variety, Deadline