ハリウッド俳優組合、118日間のストライキが終結。スタジオ側と暫定合意に達する

118日間に渡るストライキが終結!SAG-AFTRAによると、今回の契約は総額10億ドル以上の価値があるという。

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ハリウッド俳優組合、118日間のストライキが終結。スタジオ側と暫定合意に達する
Image by No-longer-here from Pixabay ハリウッド俳優組合、118日間のストライキが終結。スタジオ側と暫定合意に達する

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SCREEN DAILYによると、映画俳優組合 - 米国テレビおよびラジオ芸術家連盟(SAG-AFTRA)は11月8日、映画テレビプロデューサー同盟(AMPTP)との暫定合意に達し、118日間に渡るストライキが終結したとのことだ。

AMPTPは11月3日に「最後の、最善かつ最終的な」のオファーを提示し、その中には最も視聴されているストリーミング番組に出演する俳優へのボーナス増額が含まれていた。しかし、この提案には組合の重要な優先事項である各ストリーミングプラットフォームからの収益の分配は含まれていなかった。


その後、SAG-AFTRAの交渉委員会は、11月5日に12時間を費やして回答を作成。6日の時点で、組合は「いくつかの重要な項目で相違が残っている」と述べた。そしてAMPTPは6日夜の会議でAIの文言を修正し、7日に10時間に及ぶSAG-AFTRA委員会の会議を実施。委員会は水曜日に再び6時間の会議を開き、審議を終えて投票を行った。これにより太平洋標準時の11月9日0時1分過ぎにストライキは終了し、俳優たちは仕事を再開することができる。

Varietyによると、この協約ではAIに対する俳優への保護が初めて導入され、ほとんどの最低賃金が7%引き上げられることになるという。これは全米脚本家組合(WGA)と全米監督組合(DGA)の引き上げ幅を2%上回る。また、SAG-AFTRA組合員に送られたメールによれば、この契約には「ストリーミング参加ボーナス」と年金と健康保険料の増額も含まれているとのこと。同組合によれば、この契約は総額10億ドル以上の価値があるという。

今後、この暫定合意は金曜日にSAG-AFTRAの全国理事会に提出され、その後、16万人の組合員による批准の是非を問う投票に移される。

また、11月8日の夕方、10月に新契約に調印したWGAが 「SAG-AFTRA交渉委員会が、俳優が直面していた課題を解決するために118日間ストライキを行った後、暫定合意に達したことを祝福します」「労働者が団結すれば、勝利するのです!」と声明を発表した。

《伊藤万弥乃》

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伊藤万弥乃

伊藤万弥乃

海外映画とドラマに憧れ、英語・韓国語・スペイン語の勉強中。大学時代は映画批評について学ぶ。映画宣伝会社での勤務や映画祭運営を経験し、現在はライターとして活動。シットコムや韓ドラ、ラブコメ好き。