ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)が8月6日、2026年第2四半期(4~6月期)の決算を発表した。ストリーミングが四半期売上で初めて30億ドルを突破した一方、映画・テレビ制作と従来型の放送事業は大きく落ち込んだ。旧来のメディアから配信への構造転換が、そのまま数字に映し出された内容だ。
総収益は前年同期比11%減の87億1,700万ドル、純利益は同91%減の1億4,900万ドルだった。見出しだけを追えば大失速に見える。
ただ、この純利益の急減は読み方に注意がいる。前年同期(2025年Q2)には社債の買い戻しに伴う約29億5,800万ドルの債務消滅益が計上されていた。今期はその一時的な利益がなくなった反動が出ているだけで、9割減がそのまま事業の悪化を意味するわけではない。
とはいえ、事業の中身に目を向けると、ストリーミングの急成長と、映画・リニアテレビの苦戦という明暗がくっきり分かれる。
ストリーミング:初の四半期30億ドル超え、利益は63%増
今期いちばんの明るい材料はストリーミング部門だ。部門売上高は前年同期比10%増の30億7,900万ドルで、四半期ベースでは初めて30億ドルの大台に乗せた。配給収入と広告収入を合わせた契約者関連売上高も、同10%増の29億9,500万ドルに達している。
利益面はもっと力強い。本業の稼ぐ力を示す調整後EBITDAは、前年同期の2億9,300万ドルから、為替の影響を除いて63%(報告ベースでは75%)増の5億1,200万ドルへと伸びた。
牽引したのはHBO Maxのグローバル展開だ。新規市場への進出や新たな配信パートナー契約が効き、配給収入は為替除きで11%増加。安価な広告付きプラン(Ad-Lite)の契約者も世界的に増え、広告収入も為替除きで8%伸びた。四半期末時点で全世界の契約者の約40%が広告付きプランを利用しており、これは前年比で11%の増加にあたる。
もっとも、成長にはコストもついてくる。米国内の旧関連企業とのホールセール(卸売)配信契約の更新による減収に加え、後述するNBA放送の不在が広告売上の成長率を16%分押し下げた。海外展開が本格化したことで、マーケティング費用や管理費(SG&A)も為替除きで14%増えている。それでも売上の伸びが費用の伸びを上回り、営業レバレッジが効いた点は評価していいだろう。

