東京都と一般社団法人日本動画協会が運営する「アニメ東京ステーション(アニメ東京)」は、2026年3月17日(火)、シンポジウム「アニメアーカイブビジョン2025-2026 第5弾『アニメアーカイブの保存と利活用』」を開催する。
産業の持続的発展に不可欠な「アーカイブ」の最前線について、有識者を呼んで議論する。
「文化資産」から「産業インフラ」へ。アーカイブ構築の現在地
本シンポジウムは、アニメアーカイブを単なる資料保存ではなく「文化と産業の未来を創る資産」と位置づけ、連続講座として開催されてきたシリーズの第5弾にあたる。
これまでの第1弾~第4弾では、アーカイブがアニメの未来を支えるインフラであるという視点を共有し、長期的な基盤整備の重要性が浮き彫りとなってきた。確かな「保存」があってこそ、展示や二次利用といった「利活用」が可能となる。
今回の第5弾では、これまでの議論を総括しつつ、さらに踏み込んだ実践的なテーマを設定。物理的なフィルムや資料の管理から、デジタルデータの保全、そして権利処理やキュレーションに至るまで、アーカイブの根幹に関わる課題を多角的に掘り下げる。
物理・デジタル・権利・拠点。専門家が語る「保存と利活用」の最前線
当日のプログラムは大きく2部構成となる予定だ。第1部でこれまでの総括を行い、第2部では「保存」と「利活用」を軸に具体的なセッションが展開される。
倉庫におけるフィルムや資料の管理体制といった物理的な側面と、制作現場におけるデータマネジメントやサーバー管理といったデジタル的な側面、双方は異なるノウハウが必要とされるが、アーカイブ構築にはその両輪が欠かせない。
また、利活用においては「目的・アクセス権・キュレーション」がキーワードとなる。誰がどのような目的でアクセスできるのか、法的権利をどうクリアするかといった実務的な課題について、著作権法に詳しい弁護士やデータベースの専門家を交えた議論が予定されている。
倉庫・法務・制作現場のプロフェッショナルが登壇
登壇者には、各分野でアーカイブの実践を積み重ねてきたスペシャリストが名を連ねる。
物理保管の領域からは、長年映像メディアの保管に従事してきた共進倉庫株式会社の柿本恵氏。法務・権利分野からは、内閣府知的財産戦略推進事務局での経験も持つ骨董通り法律事務所の出井甫弁護士。
デジタル・制作現場の視点からは、『STAND BY ME ドラえもん』などを手掛け、白組でシステム管理を担う鈴木勝氏。そして、デジタルアーカイブシステム「Terra sight」の開発者でもある寺田倉庫株式会社の緒方靖弘氏が登壇する。さらに、アニメ東京ステーション プロジェクトマネージャー 施設管理担当 主任の山脇壯介氏も登壇予定となっている。
モデレーターは日本動画協会データベースアーカイブ委員長の植野淳子氏が務める。制作現場、倉庫、法務、システム開発と、異なるレイヤーの専門知が交わることで、アニメアーカイブの「これから」に向けた具体的な道筋が示されることが期待される。
開催概要
アニメアーカイブビジョン2025-2026 第5弾『アニメアーカイブの保存と利活用』
日時: 2026年3月17日(火)18:00~20:00(受付開始 17:30)
会場: アニメ東京ステーション 特設会場 14階(東京都豊島区南池袋2-25-5 藤久ビル東五号館)
主催: 東京都
協力: 一般社団法人日本動画協会 データベースアーカイブ委員会
運営: アニメ東京ステーション
定員: 約50名(事前申込・抽選/申込多数の場合は先着順の可能性あり)
申込締切: 2026年3月15日(日)23:59まで

