株式会社ABCアニメーションと東京コンテンツインキュベーションセンターは、東京都の「世界に羽ばたくアニメーター等の育成支援事業」の一環として、第1回アニメーター・漫画家企業セミナー「ゼロから始めるアニメ・漫画IPの事業展開!グローバル時代のクリエーター起業論」を開催した。
本セミナーは、アニメ・漫画業界で作品作りと事業展開を目指すクリエイターや事業家を対象としており、創作活動の可能性を広げる新たなビジネスモデルの構築や、創業に向けたマインドセットについて、第一線で活躍する起業家と共に考えることを目的とするものだ。
セミナーは、株式会社Plottの代表取締役である奥野翔太氏と、株式会社ナンバーナインの取締役CXOである小禄卓也氏が登壇。司会は、ABCアニメーションの森好文氏が務め、活発な議論が交わされた。

ショートアニメとデジタル漫画の領域で活躍する両社
Plottの奥野氏は学生時代に起業し、現在はYouTubeを中心にショートアニメ事業を展開している。『テイコウペンギン』などのヒット作を次々と生み出し、運営するYouTubeチャンネルの累計登録者数は1200万人を超える。IPを「作る」だけでなく、「広げる」「売る」までを自社で一気通貫して行うメディアミックス戦略を得意としている。
ナンバーナインの小禄氏は、漫画のデジタル展開で知られる同社の共同創業者だ。webtoonスタジオでは『神血の救世主~0.00000001%を引き当て最強へ~』など男性向けバトルファンタジーを中心にヒットIPを創出し、LINEマンガで総合ランキング1位を獲得した作品もある。また、同社はクリエイターが制作した漫画を電子書籍化し、配信から販促までをサポートするデジタル配信サービスも展開しており、登録クリエイターは6200名を超え、作家への還元総額は19.5億円に上るという。