A-1 PicturesとCloverWorks、育成の新拠点となる作画スタジオ「FLINT BASE」を2026年4月開所へ

A-1 PicturesとCloverWorksがアニメーター育成拠点「FLINT BASE」を2026年4月に開所し、育成を強化する。

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出典:FLINT BASE
出典:FLINT BASE

アニメ制作スタジオのA-1 PicturesとCloverWorksは、2026年4月より作画に関する新たな取り組みとして、作画スタジオ「FLINT BASE(フリントベース)」を開所することを発表した。アニメーターを目指す多くの学生の入口となる場所として、業界が抱える人材育成の課題解決を目指す。

アニメーター育成の「間口」拡大が急務

A-1 PicturesとCloverWorksは、これまでも作画チームを中心に、新卒採用による社員アニメーターの育成体制を築いてきた。しかし、手厚い指導を行う社員育成では採用人数が限られてしまい、アニメーターを目指す学生にとって「間口が狭くなる」ことが課題だと感じていたという。

今回のFLINT BASE開所はこの「育成ジレンマ」を解消し、より多くの才能に門戸を開くことを目的としている。なお、既存の両スタジオの育成体制も、引き続き各スタジオの中心として継続されることになる。

FLINT BASEは、アニメーターを目指す多くの学生がキャリアをスタートできる「入口」としての役割を担う。アニメーターというキャリアへの明確な道筋を示し、若手がチャンスを掴んで羽ばたける、夢とパワーのある場所を目指すとしている。

2年間の動画業務

FLINT BASEは、開所にあたり2026年度の新卒採用募集を開始。

同スタジオでは、2年の間で「動画」を中心に日常業務を行う。入社後はまず研修にてアニメの基礎を学び、指導者のもとで動画のスキルを習得する。その後、実務経験を積みながら、将来的には原画スタッフをはじめとしたプロのアニメーターとして成長してもらうことを目標としている。

同スタジオは、CloverWorksおよびA-1 Picturesが制作する作品を中心とした、多くの商業アニメ作品に携わる予定だ。2年間の育成期間を経た後は、CloverWorksやA-1 Picturesの作画チーム、あるいはその他のアニメ制作会社など、様々なキャリアパスが想定されている。

募集要項は公式サイトで確認できる。


《杉本穂高》

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杉本穂高

Branc編集長 杉本穂高

Branc編集長(二代目)。実写とアニメーションを横断する映画批評『映像表現革命時代の映画論』著者。様々なウェブ媒体で、映画とアニメーションについて取材・執筆を行う。

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