株式会社TBSテレビと日本テレビ放送網株式会社は、テレビ広告のプログラマティック取引を推進する「Ad Reach MAX(アドリーチマックス) プロジェクト」に関して基本合意書を締結したと発表した。TBSテレビは、日本テレビが開発を主導するテレビ広告のプログラマティック取引プラットフォーム「AdRM プラットフォーム」へ2027年春の参画を目指し、準備を進める。
テレビ広告のプログラマティック取引実現へ、運用自動化で市場ニーズに対応
近年、インターネット広告市場の急成長を背景に、テレビ広告においても運用型広告のような柔軟性と即時性が求められている。広告主からは、リアルタイムな取引、詳細なデータに基づくターゲティング、そして迅速な効果測定への需要が高まっているためだ。
「AdRM プロジェクト」はこうした市場の変化に対応するもので、日本テレビが開発した「AdRM プラットフォーム」はその中核をなす。これは、テレビ広告においてデジタル広告のような柔軟な運用を可能にするアドプラットフォームだ。セールスサイトである「スグリー」の活用により、放送直前まで広告クリエイティブの差し替えが可能になるほか、広告出稿後の実績確認が最短15分で可能になるなど、従来の手作業に依存したオペレーションの機械化・自動化を推進する。
業界共通プラットフォームへの発展目指し、テレビ広告の新たな価値創造へ
TBSテレビは、こうしたプラットフォームの拡張性や将来性に賛同し、今回の参画を決定した。同社の龍宝正峰代表取締役社長は、「テレビ広告が持つ潜在的なポテンシャルを、AdRM プラットフォームを通じて最大限に引き出し、広告主の皆様へテレビ広告の新たな価値を提供できるよう、日本テレビ様と共に尽力してまいります」とコメント。日本テレビの福田博之代表取締役社長執行役員も、「将来的に、日本中のテレビ局のCM枠を取引できるプラットフォームを目指す本プロジェクトの実現に向けた大きな前進です」と述べ、業界標準となるプラットフォームへの発展に期待を示した。