ギークピクチュアズ、インド配給大手AA Filmsと提携 日本・インド間の映像流通を本格化

ギークピクチュアズはインドの大手配給会社AA Filmsと提携し、日本の映像作品をインドへ、インド作品を日本へ配給し市場拡大を目指す。

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左からArjun Aggarwal(GPI)氏/小佐野 保(GEEK)氏/Moksha Modgill(GPI)氏/Anil Thadani (AA)氏
左からArjun Aggarwal(GPI)氏/小佐野 保(GEEK)氏/Moksha Modgill(GPI)氏/Anil Thadani (AA)氏

映像制作大手のギークピクチュアズは2025年7月9日、インドの大手映画配給会社AA Filmsとの業務提携に合意したことを発表した。この提携により、ギークピクチュアズはAA Filmsが手掛ける作品の日本国内における配給権を取得。同時に、日本の映画やアニメなどをAA Filmsを通じてインド全土に配給する際の独占代理店となる。成長著しいインド市場と日本市場を双方向で結ぶ、コンテンツ流通の新たなパイプラインが構築されることになる。


インド興収記録作を手掛けるAA Filmsとの強力タッグ

提携先となるAA Filmsは、インド国内で大きな影響力を持つ映画配給会社である。日本でも大ヒットした『バーフバリ』シリーズや『K.G.F.』シリーズをはじめ、『プシュパ 覚醒』とその続編『Pushpa 2: The Rule』など、数々のメガヒット作品の配給を手掛けてきた。特に『Pushpa 2: The Rule』は、インド国内約6,500スクリーンで公開され、興行収入約147億ルピー(日本円で約250億円)という同国の歴代最高記録を樹立した実績を持つ。今回の提携は、このような強力な配給網を持つパートナーを得ることで、日本コンテンツのインド市場における展開の飛躍的な加速が期待される。

日印合作アニメ『ラーマーヤナ』配給の実績を足掛かりに

ギークピクチュアズおよび同社インド法人(GPI)は、近年、単なる映像制作に留まらず、映画の製作から配給、宣伝までを一貫して手掛ける体制を強化してきた。2025年には、同社はAA Filmsとともに日印合作アニメ映画『ラーマーヤナ ラーマ王子伝説』のインド公開を実現。同作は日本映画としてインド国内で最大規模となる610館・621スクリーンで上映した実績がある。今回の提携はそうした実績を積み上げたことで実現したと思われる。


ギークピクチュアズグループは今後、この提携を核として、インドにおける日本コンテンツ市場のさらなる拡大を目指す。映画やアニメのみならず、多様なエンターテインメントコンテンツにおいて両国の文化的な架け橋となるべく、事業を展開していく方針とのことだ。

《Branc編集部》

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