5月24日、第78回カンヌ国際映画祭の受賞結果が発表された。審査委員長ジュリエット・ビノシュら9名の審査員団が、コンペティション部門22作品から各賞を選出した。
最高賞パルムドールは、イラン出身のジャファール・パナヒ監督による『UN SIMPLE ACCIDENT』が受賞した。同監督は自宅軟禁下でも映画制作を続け、これまでも国際映画祭で高い評価を得てきた。

グランプリには、ノルウェーのヨアキム・トリアー監督作品『AFFEKSJONSVERDI (SENTIMENTAL VALUE)』が選ばれた。

審査員賞は、オリヴァー・ラクセ監督『SIRÂT』とマシャ・シリンスキー監督『SOUND OF FALLING』が同時受賞となった。


監督賞は、ブラジルのクレベール・メンドンサ・フィリオ監督が『O AGENTE SECRETO (THE SECRET AGENT)』で受賞。

脚本賞は、ベルギーのダルデンヌ兄弟(ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ)が『JEUNES MÈRES』で獲得した。

女優賞は、アフシア・ヘルジ監督作品『LA PETITE DERNIÈRE』に出演したナディア・メリッティが受賞。

男優賞は、ヴァグネル・モウラが『O AGENTE SECRETO (THE SECRET AGENT)』での演技で選出された。

特別賞には、ビー・ガン監督の『RESURRECTION』が選ばれている。

短編部門のパルムドールは、タウフィーク・バルホム監督『I'M GLAD YOU'RE DEAD NOW』が受賞した。

「ある視点」部門では、ディエゴ・セスペデス監督の『LA MISTERIOSA MIRADA DEL FLAMENCO (THE MYSTERIOUS GAZE OF THE FLAMINGO)』が部門賞を受賞している。

技術部門では、映像音響高等技術委員会が若手女性技術者賞をエポニーヌ・モメンソー(撮影監督)に、技術者賞をルーベン・インペンス(撮影監督)とステファン・ティエボー(音響技師)に授与した。
日本関連では、ENBUゼミナール卒業制作である田中未来監督『GINGER BOY』が学生映画コンペティション「ラ・シネフ」部門で第3位入賞を果たした。