フリューがアニメ事業を100%子会社「フリュー・ピクチャーズ」に分社化──6月20日発足でアニメ製作体制強化へ

フリュー株式会社はアニメ事業を切り出し、6月20日に100%子会社「フリュー・ピクチャーズ」を設立する。制作効率化を目指し、代表には安藤盛治氏が就任予定。

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フリュー株式会社
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ゲームやアニメへの出資やキャラクター・マーチャンダイジング、アミューズメント事業などを手がけるフリュー株式会社は4月21日、取締役会を開き、アニメ事業を会社分割(簡易新設分割)によって切り出し、100%子会社「フリュー・ピクチャーズ株式会社」を設立すると発表した。効力発生日は6月20日の予定。経営資源を集約し、制作体制の効率化とクオリティ向上を図ることで、ヒット作品の創出を目指す。

分割方式は、フリューを分割会社、新たに設立するフリュー・ピクチャーズを承継会社とする簡易新設分割(会社法805条)である。新会社は普通株式100株を発行し、その全株式をフリューへ割り当て交付することで100%子会社化する。資本金は2,500万円に設定され、今回の分割によってフリュー本体の資本金に増減は生じない。また、承継対象となるのはアニメ事業に関連する資産・負債・契約など一切の権利義務であり、6月20日付の新設分割計画書に従い新会社へ移管される。

分割対象となるアニメ事業の2024年3月期売上高は9億3300万円。2024年12月末時点の承継資産は10億100万円、負債は1億8100万円で、分割後も債務履行に問題はないと判断している。​​

新たに設立されるフリュー・ピクチャーズ株式会社は、アニメーションコンテンツの製作・販売・配信および関連商品の展開、著作権の管理・許諾などを事業内容とする。代表取締役社長には、安藤盛治氏が就任予定である。資本金は2500万円で、発行株式数は100株(全て親会社であるフリューが保有)とされている。ゲーム事業に関しては、分割会社であるフリュー株式会社に残る。

同社は「中期ビジョン2027」において、アニメやゲームなどを含む「世界観ビジネス」を有力版権の獲得や海外展開加速などによって成長させることを目標として掲げている。今回の会社分割はその体制作りの一環だろう。今後、どのようにアニメIPを活用していくのか注目される。

《Branc編集部》

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