同レポートでは、2023年の世界全体のエンターテインメントおよびメディア業界の収益は5%増加して2.8兆ドル(約432兆円)となり、今後5年間、2028年には総収益が3.4兆ドル(約525兆円)を超えると予想されている。
なかでも中国の広告・消費者支出は、2028年までに米国のほぼ2倍の伸び率となる7%以上の増加を見せ、3,625億ドル(約56兆円)に達する見込みとのことだ。PWCは、米国は世界最大の市場であるが、成熟して成長が鈍化すると指摘しており、数字としては「2028年までの年平均成長率は4.3%と予測され、世界全体の成長率4.6%に遅れをとる」と述べている。
一方、今年から2028年にかけて最も急成長する市場はインドネシアとインドであると予測されている。特にインドでは「インドは2028年にかけて世界で最も急速に成長するビデオストリーミング市場となり、その広大で多様で広範囲に分散した人口にサービスを提供するだろう。その多くはスポーツコンテンツ全般、特にクリケットに夢中である」とされている。2028年までにインドの産業は8%以上成長し、1,000億ドルにわずかに届かない規模になる見込みで、インドネシアはそれに続く。
報告書は広告収入にも重点を置いており、世界の広告収入は2年後には1兆ドルを超え、2028年までに広告支出は2020年のほぼ2倍になると予測している。また、動画ストリーミングサービス加入者あたりの世界的な平均収益はほとんど変わらず、2023年の65.21ドル(約10,074円)から2028年には67.66ドル(約10,459円)に増加すると予測されていることから、Netflix、Disney+、Amazonプライム・ビデオなどの大手ストリーミング配信事業者は、広告やパスワード共有の取り締まりなどビジネスモデルを再構築し、新たな収益源を見出す必要があると指摘している。
Another Source:Deadline