連載「出張!李の日本アニメ事情@中国」。中国・西安出身の李啓源(リ・ケイゲン)氏をゲストライターに迎え、中国でのアニメ作品の盛り上がりを現地からレポートしていく。
今回は中国で大人気のRPGゲーム『崩壊:スターレイル』の一番くじの盛り上がりについて、書いていきたい。
まず、『崩壊:スターレイル』と一番くじを簡単に紹介していきたいと思う。『崩壊:スターレイル』は、中国のゲーム会社miHoYoが開発したアドベンチャーゲームで、今年の4月26日に発売されて以来、中国の若者の間で大人気になっている。現在はPC 、iOS、Android、PlayStation 5などでプレイでき、中国国内の累計ダウンロード数は6,500万回を超え、全世界で1億回を突破。毎日約923万人が同時にオンラインでプレイしており、日本にも進出している。
一番くじというのは、BANDAI SPIRITSが販売しているキャラクターくじである。ハズレがないのが特徴で、これまでに『ドラゴンボール』や『ジョジョの奇妙な冒険』などが販売され、私も日本出張の際にはよく購入していた。日本国内ではコンビニやアニメショップで買ったことがある人は多いかと思う。しかし今では中国でも一番くじが販売されており、若者を中心に大人気となっている。バンダイは今、日本のエンタメ企業だけではなく、ゲームとその関連グッズを販売する中国のmiHoYo、上海鷹角科技有限公司など中国企業とも提携し、毎月数多くの一番くじが発売されている。
その中でも、中国で大きな話題を集めた『崩壊:スターレイル』を見てみよう。

中国では一回58元(約1,235円)で、日本国内の一番くじの発売価格は800円ほどなので、日本と比べて少し高めの金額設定となっている。『崩壊:スターレイル』は三月七や丹恒など中国の伝統的な服装を着るキャラクターには中国古典の要素が多く見られるので、高めの値段でも購入する人が多い。
中国では特にB賞の丹恒のぬいぐるみが非常に人気で、中国版のメルカリである闲魚ではなんと750元(16,000円)で販売されている。
私も5月1日、発売日当日に購入しに行ったが店には長い行列が出来ていた。


あまりにも人気なのでたくさんの店を回ったが、A賞とB賞が残っている店はほぼ無かった。残念だが、とりあえず買ってみることに。


5月1日の発売初日は2時間ほどで全ての店は売り切れだった。ではなぜこれほど『崩壊:スターレイル』の一番くじは人気なのだろうか?理由はmiHoYoというゲーム会社の存在だろう。