『百円の恋』中国リメイク版、公開8日目で日本映画リメイク作品歴代トップ興収を達成

2014年12月20日に公開され、国内外合わせ通算21冠の映画賞を受賞した『百円の恋』(2014年)の中国リメイク版が、春節期のナンバーワンヒット作として快進撃を続けている。

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『热辣滚烫』 (C)New Classics Media Corporation
『热辣滚烫』 (C)New Classics Media Corporation
  • 『热辣滚烫』 (C)New Classics Media Corporation
  • 2月14日上海の映画館で行われた舞台挨拶 『热辣滚烫』(C)New Classics Media Corporation
  • 湖北省の舞台挨拶でのジャー・リン 『热辣滚烫』(C)New Classics Media Corporation
  • 『百円の恋』 (C)2014東映ビデオ

『热辣滚烫』 (C)New Classics Media Corporation

2014年12月20日に公開され、国内外合わせ通算21冠の映画賞を受賞した『百円の恋』(2014年)の中国リメイク版が、春節期(旧正月/2月10~18日)のナンバーワンヒット作として快進撃を続けている。

『百円の恋』 (C)2014東映ビデオ

『热辣滚烫(読み:ルーラーグンタン)』のタイトルでリメイクされた本作は、2024年2月10日の公開後、2月17日に中国での興収が27.24億元(約544.8億円)を突破。中国でリメイクされた日本映画における最高興行収入記録を達成した。この記録は、過去中国でリメイクされた日本映画の最大ヒット作『ザ・マジックアワー』(興行収入26.27億元:約533.8億円)の記録を公開8日目で早くも塗り替えたことになる。

『热辣滚烫』は、東映および東映ビデオが中国サイドよりオファーを受け、実現に至ったとのこと。作品開発にはオリジナル作品の脚本家・足立紳、監督・武正晴、プロデューサー・佐藤現が監修を行い、中国を代表するコメディエンヌである女優ジャー・リンが主演・監督を務めた。ジャー・リンは、主演・監督を務めた前作『こんにちは、私のお母さん(你好、李煥英/Hi,Mom)』(2021年)が興収54億1,300万元(約900億円)の大ヒットを収め、中国映画市場における興収歴代3位となったことから、同じジャー・リン自らが熱望した企画である本作は公開前から大いに注目されていた。なお、本作の日本での公開は未定だ。

『百円の恋』脚本・足立紳氏 コメント
『百円の恋』の公開から10年、外国でリメイクされるなど当たり前ですが1ミリも思っていませんでした。
しかもそれが大ヒットなんて夢のようです。昨年、撮影現場を訪れたときのジャー・リンさんはとても眩しくてカッコ良かったです。それはオリジナル版の撮影現場での安藤サクラさんもそうでした。そして映画の中のジャー・リンさんはやっぱりカッコ良かったです。日本の片隅で作られた映画を観て、それを自国で作りたいと思ってくれた人たちがいたということにとても勇気づけられました。

『百円の恋』監督・武正晴氏 コメント
大ヒットおめでとうございます。我が事のように嬉しいです。公開10年後の嬉しいニュースに、観ていただいた中国のお客様に感謝です。中国スタッフ、キャストの皆様に深謝です。特にジャー・リンさんの勇気と情熱に拍手です。思えば、足立さんが書いてくれた『百円の恋』のシナリオを最初に読んだ時の幸福な時間は忘れることができません。そして困難な一子役のオーディションに、安藤サクラさんが扉を開けて現れた勇姿に震えた事も忘れません。この映画を撮ってようやく映画監督としてスタートできたと思いました。今でもこの映画は僕のお守りです。映画の仕事を始めて35年目ですが、映画の素晴らしさを今回のリメイクのおかげで改めて実感することができました。今後少しでも多くの皆様に観ていただくことを切に願っております。

参考:中国でリメイクされた日本映画の興行収入

1位『热辣滚烫』(百円の恋)28.54億元(約570.8億円/2024年)※上映中
2位『ザ・マジックアワー』26.27億元(約533.8億円/2022年)
3位『鍵泥棒のメソッド』7.62億元(約140億円/2021年)

《Branc編集部》

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