東映アニメーションが2027年3月期第1四半期連結決算(2026年4月~6月)を発表した。売上高は220億3,300万円(前年同期比13.1%増)、営業利益が74億6,500万円(同13.5%増)と好調を維持。経常利益は82億4,100万円(同15.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は60億2,700万円(同15.3%増)と、いずれも二桁の増収増益を達成している。
会社側は、第1四半期として売上高は過去二番目、営業利益は過去最高の水準を確保したと説明している。営業利益率も前年同期の33.8%から33.9%へと改善。中期経営計画「VISION2030」に付随する戦略投資施策によって販管費が44億8,600万円(同17.8%増)へ膨らんだにもかかわらず、収益性の高い海外事業の好調がこれを吸収し、増益と利益率改善を両立させてみせた。
ヒットの反動を海外事業の利益率でカバー
今回の決算は全体では増収増益だが、内部では好不調がはっきり分かれている。
版権事業は、売上高が123億2,400万円(前年同期比4.8%増)と増収を確保した一方、セグメント利益は63億900万円(同4.2%減)と減益になった。前年同期に好調だった収益性の高い自社オリジナル作品「ガールズバンドクライ」の国内案件が反動減となったことに加え、「ONE PIECE」の商品化権販売が前年同期の勢いに至らなかったことが響いた形だ。
しかし、全社の売上総利益は前年同期の103億8,600万円から119億5,200万円へと増加した。売上総利益率も53.3%から54.2%へ上昇している。収益性の高い海外事業が力強く伸びたことが要因だ。
映像製作・販売事業は売上高69億6,700万円(前年同期比27.9%増)、セグメント利益23億7,300万円(同109.8%増)と、利益が倍増。中でも映像製作・販売事業全体では、「ドラゴンボール」シリーズの配信権販売が国内外で好調に推移した。
国内版権事業の反動減はあったものの、収益性の高い海外事業の好調が全社の利益率改善に寄与している。単発のヒットに依存せず、地域と権利領域をまたいで多面的にIP展開することで高収益を維持する同社の構造が、今期も機能していることが伺える。
海外売上比率は66%
地域別では、海外事業の存在感がさらに高まった。

