ディズニーとワーナーがNetflixにコンテンツをライセンス

ただしピクサー、マーベル、スター・ウォーズは対象外とのこと。

ビジネス 企業動向
Netflix
Unsplashのfreestocksが撮影した写真 Netflix

Unsplashのfreestocksが撮影した写真

ディズニーとワーナー・ブラザース・ディスカバリー(以下、ワーナー)は今週、ライセンス契約の一環として、Netflixにいくつかの映画や番組が加わることを明らかにした。

IndieWireによると、ワーナーのCEOデイビッド・ザスラフ氏は今朝の決算説明会でこの報道を正しいと認めた。ザスラフ氏はさらに、ライセンスアウトされるものは独占契約のためのものではないと主張。“経済的に重要でない限り”ライセンスアウトはしないし、長期的にはNetflixにない他のDC映画やHBOの番組のために、人々をHBO Maxに引き戻すのに役立つと話した。


また、あるアナリストがディズニーのCEOボブ・アイガー氏に、いつかNetflixでディズニーの主要コンテンツが見られる日が来るかどうか、同じことを尋ねたところ「はい。ただ、マーベルやピクサー、スター・ウォーズのようなメジャーなものはない」とコメントした。そして「我々は実際にNetflixにコンテンツをライセンスしてきたし、今後もそうするつもりだ。現在、いくつかの機会についてNetflixと話し合っているが、コアブランドをNetflixにライセンスすることはないだろう」とも述べた。

ディズニーはまた、少なくともComcastが保有するHuluの株式3分の1を完全に取得する契約が完了次第、Disney+とHuluを単一のアプリ体験に統合することで黒字化を実現するつもりとのことだ。アイガー氏は、11月8日に統合アプリのベータ版が来月ローンチされることを明らかにした。これらはすべて「量より質」を優先し、ディズニーをコロナ以前の圧倒的な全盛期に戻そうというアイガー氏による大きな計画の一部である。

2024年に向けて、暫定CFOのケビン・ランズベリー氏は、ディズニーは来年度コンテンツに約250億ドル(約3兆7,730億円)を費やすと予想していると述べた。今年ディズニーが費やした270億(約4兆764億円)ドルは、300億ドル(約4兆5,294億円)台前半に近かった年初の予想から大きく下回っており、これはストライキによって年の半分以上制作を中断したことが主な理由である。ランズベリー氏はまた、コンテンツ支出のおよそ40%がスポーツ放映権に費やされているとコメント。つまり、スポーツに約100億ドル(約1兆5,098億円)、それ以外に約150億ドル(約2兆2,647億円)という計算になる。

映画とTV番組などに150億ドルを費やすということは、Netflixやワーナーのようなライバルが毎年費やす金額に近い。Netflixは2023年当初、コンテンツに約170億ドルを費やすと予想されていたが、ストライキの影響で130億ドル近くになった。ワーナーもまた、コンテンツ全体に200億ドル程度を費やすと予測されていたが、同社も多くのスポーツ放映権を抱えている。

《伊藤万弥乃》

関連タグ

伊藤万弥乃

伊藤万弥乃

海外映画とドラマに憧れ、英語・韓国語・スペイン語の勉強中。大学時代は映画批評について学ぶ。映画宣伝会社での勤務や映画祭運営を経験し、現在はライターとして活動。シットコムや韓ドラ、ラブコメ好き。