AI映画祭「WAIFF 2026 KYOTO」グランプリは平田茉莉花監督『This is Me』

「WORLD AI FILM FESTIVAL 2026 in KYOTO(WAIFF 2026 KYOTO)」が、2026年3月12日(木)に開催。平田茉莉花監督の『This is Me』がグランプリとアニメ賞を受賞した。

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AI映画祭「WAIFF 2026 KYOTO」グランプリは平田茉莉花監督『This is Me』
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AI映画祭「WORLD AI FILM FESTIVAL 2026 in KYOTO(WAIFF 2026 KYOTO)」が、2026年3月12日(木)にロームシアター京都にて開催された。

本映画祭は、2025年4月にフランス・ニースで初開催されたAI特化型国際映画祭「WAIFF」の日本予選に位置づけられる。2026年4月のフランス・カンヌでの本大会へ向けた「Road to WAIFF Cannes 2026」の一環として実施され、全431作品のエントリーからファイナリスト39作品が選出され、同日、全5部門の受賞作品が発表され、セレモニーが行われた。


「WAIFF 2026 KYOTO」受賞作品一覧

各部門の受賞作品は以下の通りである。厳正なる審査を経て、クリエイターの情熱とAI技術が見事に融合した映像作品が出揃った。

ベストシノプシス+AIティザー賞

  • 受賞作品: 『Samurai Egg』


  • 受賞者: 中谷 学

  • 概要: 予算や技術の問題で20年間お蔵入りとなっていた企画を、AI技術を駆使して実現した作品。卵という本来か弱い存在が激しい冒険を繰り広げる設定の面白さと、アニメーションとしての高い完成度が審査員から高く評価された。

    Samurai Egg』中谷 学

ベストAI CM部門「Freedom Ramen賞」

  • 受賞作品: 『The Bowl That Changed the World 世界を変えた一杯 -FREEDOM RAMEN-』


  • 受賞者: あぎ

  • 概要: わずか2名のチームでありながら、実写映像制作と同等の精度でカット割りやカメラワーク、特殊メイクなどを表現。商品の魅力を引き出す高い映像美と、CMとしての十分な機能性が絶賛された。

『The Bowl That Changed the World世界を変えた一杯 -FREEDOM RAMEN-』アギ

ベストAI CM賞

  • 受賞作品: 『SWETOS』


  • 受賞者: THE ONE AI LAB.

  • 概要: 「人間が長く走り続けられるのは汗の力によるものだ」という事実をアイデアの核とし、商品広告として見事に成立させた作品。CGでは表現しきれない領域をAIで補完する卓越した表現力が、これからの映像制作の可能性を示すものとして評価された。

『SWETOS』THE ONE AI LAB.

ベストAI Pocket Anime賞

  • 受賞作品: 『ロスト・トイ・レクイエム』


  • 受賞者: 石原 健二

  • 概要: 廃墟を舞台に、妹を救うためボロボロになりながら進むぬいぐるみを主人公にしたダークファンタジー。不気味さと哀愁が漂うアーティスティックな世界観と、ループ構造を用いたストーリーの着地の見事さが審査員の心を掴んだ。

『ロスト・トイ・レクイエム』Ep.1 石原 健二

ベストAI アニメ賞

  • 受賞作品: 『This is Me』


  • 受賞者: 平田 茉莉花

  • 概要: LGBTQやアイデンティティの揺らぎをテーマに、社会の型にはまらず「ありのままに生きる」ことの尊さを描いた作品。魅力的なキャラクターデザインと、アニメーションならではの表現で直感的にメッセージを伝える力強さが圧倒的な支持を集めた。

『This is Me』平田 茉莉花

ベストAI フィルム賞

  • 受賞作品: 『Re:right』


  • 受賞者: 新野 卓

  • 概要: 「甘い嘘、苦い真実」をテーマに、AIという新たな力を手にした人類と創作の意義を問う物語。生成AIによる映像クオリティの高さだけでなく、エンターテインメントの核となる脚本の安定感が、プロの審査員から高い評価を受けた。

Re:right』新野 卓

『This is Me』が2冠達成

栄えあるグランプリ「Japan Best AI Film賞」に輝いたのは、ベストAI アニメ賞も受賞した平田茉莉花監督の『This is Me』だ。

受賞の発表を受けた平田監督は、涙ながらに壇上へ上がり、「AIだから表現できることもあるが、それとは関係なく、ただ誰かに感動してほしかった。誰かに『明日も生きたい』と思ってもらえればと願って作った作品。恥ずかしくないものを作ったつもりです」と、作品に込めた切実な思いと感謝を語った。

各審査員による「審査員特別賞」

本映画祭では、最優秀賞に加えて、各審査員が独自に評価した「審査員特別賞」も多数選出された。各部門で光る才能を見せた受賞作品は以下の通りである(かっこ内はクリエイター名、。

【ベストAI フィルム部門】

  • 『旅の続きは、あの世でまた / See You on the Other Side』(来夢 ライト)

  • 『TOKYO STORIES No.03 TOKYO GREAT WALL』(あいう)

  • 『PANCAKES』(あいづ)

  • 『轍-WADACHI-』(三宅隆太)

【ベストAI アニメ部門】

  • 『POSTMAN』(YUUUKI)

  • 『Final Order』(大野雄一)

  • 『ハナと不思議な冒険 / Hana's Mysterious Adventure』(テレビ朝日インターネット戦略局)

  • 『毎日が彫り DAY』(木村修一)

  • 『To the Thanaton Thanatos River』(K.Imayui)

  • 『たまごやき / OMAKASE』(松田 華凌)

  • 『憎神様/NIKUKAMI』(ANON)

【ベストAI Pocket Anime部門】

  • 『ZIN: The Origin』(WAKA WAKKA)

  • 『こじらせ怪異 / Awkward Monsters』(冥土川 メイ)

  • 『グミぽよ』(和田 亜海)

【ベストシノプシス+AIティザー部門】

  • 『THE ALEUTIAN TITAN』(KHAOS COMPOSITION)

【ベストAI CM部門】

  • 『YUMEOCHI -Falling Nightmare-』(菊地優奈)

本映画祭で選出された優秀作品は、映画の聖地・カンヌで開催される本大会「WAIFF Cannes 2026」へ招待される予定。技術革新と芸術表現の架け橋となるAI映画のさらなる発展と、日本発のクリエイターたちの世界での活躍に期待が高まる。

なお、今回グランプリに輝いた作品をはじめとするファイナリスト全39作品が、公式YouTubeチャンネルにて一挙公開されている。気になる作品があるかチェックしてみてほしい。

【WAIFF 2026 in KYOTO ファイナリスト作品 公式プレイリスト】

《杉本穂高》
杉本穂高

Branc編集長 杉本穂高

Branc編集長(二代目)。実写とアニメーションを横断する映画批評『映像表現革命時代の映画論』著者。様々なウェブ媒体で、映画とアニメーションについて取材・執筆を行う。

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