『To Leslie(原題)』でのアンドレア・ライズボローのオスカーノミネートは取り消されないことが決定したが、彼女を支援するためのソーシャルメディアの使用は、映画芸術科学アカデミー(AMPAS)にとって好ましくないものであったようだ。
AMPASは、ライズボローの意外な主演女優賞ノミネートを受けて「支援活動手順の見直しを行う」と発表した後、現地時間火曜日に予定されていた会合で審議を行った。結果として「問題の活動は、この映画のノミネーションを取り消すべきレベルには達していないと判断した。しかし、懸念されるソーシャルメディアやアウトリーチのキャンペーン戦術が浮き彫りになったことで、これらの戦術は、責任者に直接対処される」とアカデミーCEOのビル・クレイマー氏は声明で述べている。
さらに「アカデミーの支援活動規定の目的は、公正で倫理的な授賞プロセスを確保することであり、これはアカデミーの中核的価値観です。今回の見直しの結果、尊重し合い、包括的で偏りのない支援活動を行うためのより良い枠組みを作るために、規定の一部を明確にする必要があることが明らかになりました。これらの変更は、今回の受賞式の後に行われ、会員と共有される予定です。アカデミーは、対象となる映画や業績の芸術的・技術的な長所のみに基づいて投票が行われるような環境づくりに努めています」と締めくくった。
アカデミー賞のノミネート発表以来、業界関係者や記者たちは、この支援活動がアカデミーの厳しい規則やガイドラインに違反していないかどうかを議論してきた。『To Leslie』の興行収入はわずか2万8,000ドルだったため、広報担当者とライズボローの支援者は低コストのオスカーキャンペーンを行い、俳優部門の1,302人の会員をターゲットに「攻撃的」な戦術を行使したのではないかという噂が流れた。
最も顕著なキャンペーン違反の可能性があったのは、『To Leslie』Instagram公式アカウントが映画評論家のリチャード・ローパー氏による今年の映画トップ10を引用したInstagram投稿であった。(※投稿は現在削除されている。)
AMPASとその理事会は、毎年授賞式の後に事後調査を行い、ショーやルールの変更の可能性について話し合っている。今年も3月12日のアカデミー賞授賞式後に、ルールの更新や改訂が検討される可能性がある。
Sources:Variety、IndieWire