一般社団法人MANGA総合研究所は8月18日、マンガ産業を支える現場のキープレイヤーを讃える新たなアワード「IMART AWARD 2026」のノミネート対象を発表した。
第1回となる今回は、「リアル書店部門」「電子書店/アプリ部門」「催事/イベント部門」の3部門で、書店員、電子書店・マンガアプリの運営担当者、マンガIPを活用したイベント企画者などがノミネートされた。今後、IMART2026協賛企業・団体等による選考・投票を経て、受賞者は2026年11月20日に開催予定のマンガ・IPのボーダーレス・カンファレンス「IMART2026」にて発表される。
「IMART AWARD 2026」は、作品と読者をつなぐ現場で、マンガ文化と産業の発展を支えてきた人々や組織に光を当てることを目的としたアワードだ。作家や出版社だけでなく、読者に最も近い場所で作品を届ける書店、デジタル上で読書体験や販売・流通を支える電子書店・マンガアプリ、作品との新たな出会いを生み出す催事・イベントなど、マンガ産業を支える多様なプレイヤーに感謝の意を表する。
「現場からさらなる現場へ、感謝を伝える場を」
IMARTは、豊島区を拠点に開催されてきたマンガ・アニメ/マンガIP領域のビジネスカンファレンスで、業界課題を議論するセッションを中心に展開してきた。今回新設されるIMART AWARDは、その活動の延長線上で、マンガ産業の現場を支える人々を顕彰する新たな試みとなる。
先立って行われたメディア向け説明会で、主催の一般社団法人MANGA総合研究所の代表理事・菊池健氏は、アワード創設の狙いについて「IMARTは長年、業界の課題を話し合うセッションに注力してきたが、より多くの業界関係者に喜んでいただけるものをと考えた」と説明した。
特にリアル書店や電子書店、催事など「普段あまり表に出ない方々」に対し、「出版社を中心とした現場から、さらなる現場に感謝を伝えられる場を作りたかった」と語っている。
運営を担う一般社団法人マンガナイトの代表理事・山内康裕氏も、「IMARTは業界特化型のイベント。他では表彰されにくい裏方の方々に感謝する場としてのアワードは、IMARTならではの切り口」と、その意義を強調した。
アワードロゴは、『はじめの一歩』などで知られるマンガ家・森川ジョージ氏が手描きで制作。副賞のトロフィーやバッジも、このロゴをベースに展開される予定だ。
3部門で「作品と読者の接点」を顕彰
第1回のIMART AWARD 2026では、作品と読者の接点を支える現場に着目し、3つの部門を設ける。
「リアル書店部門」は、日本国内のリアル書店・書店員を対象とする部門。法人、店舗、部署、個人など、さまざまな単位で、読者と作品の出会いを支えてきた取り組みを顕彰する。
「電子書店/アプリ部門」は、日本国内のマンガアプリ、電子書店、運営担当者などを対象とする。デジタル上での作品との出会いや読書体験、販売・流通を支える取り組みが対象となる。
「催事/イベント部門」は、マンガIPに基づくリアルまたはオンラインイベントを対象とする部門。原画展、企画展、特設ショップ、コラボカフェなども含み、作品世界と読者をつなぎ、新たな体験価値を生み出してきた取り組みを顕彰する。
対象は法人・部署・店舗・個人など幅広く設定されており、マンガ産業における多様な貢献をすくい上げる設計となっている。
IMART AWARD 2026では、一般公募や一般投票は行わず、IMARTに協賛・協力する企業・団体・個人を中心としたマンガ業界関係者の推薦をもとにノミネートを選出する。推薦と投票の権利は分けられており、ノミネート推薦は前年のIMART2025協賛社、投票は当年のIMART2026協賛社が担う。運営側は、この仕組みによってノミネートと投票が直接結びつかないようにし、公平性を保つ狙いだと説明している。
選考・投票は2026年8月から9月にかけて行われ、11月20日に開催予定のIMART2026で授賞式と受賞者発表が行われる。
「IMART AWARD 2026」ノミネート一覧
今回発表されたノミネートは以下の通り。表記はプレスリリースに準じ、敬称略、五十音順。
リアル書店部門
個人
宍戸あゆみ
株式会社アニメイト 第1営業部 書籍課手塚佳記
株式会社アニメイト 第2営業部 書籍販促担当
書店全般
株式会社アニメイト
株式会社紀伊國屋書店
カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 IP書店
株式会社丸善ジュンク堂書店
電子書店/アプリ部門
個人
有野晋哉
フジテレビ FODオリジナル番組「有野屋書店」伊藤勇磨
DMMブックス畠山宏介
DADAN株式会社
書店全般
コミックシーモア
ゼブラック
ピッコマ
LINEマンガ
催事/イベント部門
個人
菅原美砂
有限会社レモン
催事
ジャンプフェスタ
プロデュースブランド「Blend」運営チーム
株式会社ナンバーナインまんが甲子園
全国高等学校漫画選手権大会モチコミonline
マンガ産業は、作品を生み出す作家や編集部だけでなく、作品を読者に届け、出会いを演出し、継続的な接点をつくる多くの現場によって支えられている。IMART AWARD 2026は、そうした“裏方”の存在を可視化し、業界全体で感謝を共有する場となることを目指す。第1回の受賞者は、11月20日に発表される予定だ。




