アヌシー国際アニメーション映画祭2026受賞結果一覧:長編最高賞は『The Violinist』、日本作品『花緑青が明ける日に』『タコピーの原罪』が部門賞受賞

アヌシー2026で『The Violinist』が最優秀長編クリスタル賞、短編クリスタル賞は『Paper Trail』が受賞。日本からは『A NEW DAWN(花緑青が明ける日に)』『タコピーの原罪』が部門賞に輝いた。

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現地時間の6月27日、アヌシー国際アニメーション映画祭2026の受賞結果が発表された。長編作品のクリスタル賞(グランプリ)に輝いたのは、Ervin HAN監督とRaúl GARCÍA監督による『The Violinist』。同作はSACEM最優秀オリジナルサウンドトラック賞(長編部門)もあわせて受賞した。

『The Violinist』は日本発の国際企画マーケット「TGFM(Tokyo Gap-Financing Market)」2023の参加プロジェクト。TGFMは、開発中の企画が、国際的な映画業界のエキスパートとの個別ミーティングを通じて、企画の資金を確保できるよう支援する企画マーケットだ。同マーケットにはアカデミー賞にもノミネートされた『アメリと雨の物語』も参加しており、賞レースをにぎわせる有力な作品を輩出し始めている。


また、同作には日本のVFX企業スローネが製作・制作に参加している。

長編審査員賞には『Iron Boy』が選ばれた。同作はさらに、配給を支援するGan Foundation Award for Distribution、そして観客賞も受賞しており、本年度の長編部門で実質的に3冠の活躍を見せた格好だ。長編のポール・グリモー賞は『ユニコーン・ウォーズ』のアルベルト・バスケス監督の『Decorado』が受賞している。

日本作品『花緑青が明ける日に』『タコピーの原罪』が部門賞を獲得

日本作品の活躍も目立った。コントラシャン部門の審査員賞には、日本の『花緑青が明ける日に』が選出された。コントラシャン部門は、より作家性や実験性に富んだ長編作品を対象とする部門であり、同部門のグランプリにはスペインの『Blaise』が選ばれている。

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また、TV部門ではTVシリーズ審査員賞を『タコピーの原罪』が受賞。原作漫画の世界的ヒットを受けて制作された本作が、アヌシーという国際的な舞台で評価を得たことは、日本のTVアニメシリーズの表現力の高さを改めて示す結果となった。

Varietyによれば、今年のアヌシーで日本作品は25本と過去最多の選出数となっており、日本のアニメーションの層の厚さを証明する結果となった。

短編・TV・卒業制作・イマーシブ各部門の結果

短編部門のクリスタル賞にはドン・ハーツフェルト監督『Paper Trail』が選ばれた。短編審査員賞および観客賞は『God Is Shy』が獲得し、同作はSACEM最優秀オリジナルサウンドトラック賞(短編部門)も受賞する3冠となった。オフ・リミッツ賞は『CORE DUMP』が受賞している。

TV部門のクリスタル賞(TVプロダクション)には『The Great Dreamscape』、コミッションドフィルム部門のクリスタル賞には『Unloved』が選ばれた。

卒業制作部門のクリスタル賞は『Ball Face』、Lotte Reiniger賞は『Gently』が受賞。新設・拡充されたイマーシブ部門(旧VR部門)のクリスタル賞には『A Long Goodbye』が選ばれた。

受賞結果一覧は以下の通り。

長編部門
クリスタル賞:The Violinist(監督:Ervin HAN、Raúl GARCÍA)
審査員賞:Iron Boy
コントラシャン部門クリスタル賞:Blaise
コントラシャン部門審査員賞:花緑青が明ける日に
Gan Foundation Award for Distribution:Iron Boy
観客賞:Iron Boy
ポール・グリモー賞:Decorado

短編部門
クリスタル賞:Paper Trail
審査員賞:God Is Shy
観客賞:God Is Shy
オフリミッツ賞:CORE DUMP
Jean-Luc Xiberras Award for a First Film:Please
Alexeïeff – Parker Award:My Bellyaching Skin

TV部門
クリスタル賞(TVプロダクション):The Great Dreamscape
クリスタル賞(Commissioned Film):Unloved
審査員賞(TVシリーズ):タコピーの原罪
審査員賞(TVスペシャル):Song of the Storms
審査員賞(Commissioned Film):Eco Beat
観客賞:The Broos

卒業制作部門
クリスタル賞:Ball Face
審査員賞:Dying Embers
Lotte Reiniger賞:Gently

イマーシブ部門
クリスタル賞:A Long Goodbye

特別賞
SACEM Award for 最優秀オリジナルサウンドトラック(短編):God Is Shy
SACEM Award for 最優秀オリジナルサウンドトラック(長編):The Violinist
Annecy Presents観客賞(Peugeot協賛):Brave Cat
CANAL+ジュニア審査員賞:Piccolo Piccolo
ヤング・オーディエンス賞:Into the Forest
アンドレ・マルタン賞(フランス短編):Hold It Together
ARTE賞(欧州短編):Uka-uka
Festivals Connexion Award for an Immersive Work:Voooooo—Peeeeee—
Vimeo Staff Pick Award for a Short Film:Creation
Warner Bros. Animation Award for a Graduation Film:The 12 Inch Pianist
Midnight Shorts Award:Eclosión
アヌシー市賞:Because Today Is Saturday
Titmouse WTF Award:You Are Not Part of the Cake
Titmouse WTF Jury Distinction:I Have a

《杉本穂高》

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杉本穂高

Branc編集長 杉本穂高

Branc編集長(二代目)。実写とアニメーションを横断する映画批評『映像表現革命時代の映画論』著者。様々なウェブ媒体で、映画とアニメーションについて取材・執筆を行う。

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