SAG-AFTRAとAMPTP、4年契約で暫定合意——ハリウッド「AI時代の労働協約」が始動

SAG-AFTRAとAMPTPが4年契約で暫定合意。契約期間を3年から4年に延長し、年金基金への相当規模の拠出と最低賃金引き上げを獲得。最大の争点はAI関連条項で、デジタル・レプリカ保護の強化、完全合成AIキャラクター規制、AI俳優への人間並み支払い枠組みが新たに導入される。

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SAG-AFTRA、フラン・ドレシャー氏(左)とダンカン・クラブツリー=アイルランド氏(右)
Photo by Frazer Harrison/Getty Images SAG-AFTRA、フラン・ドレシャー氏(左)とダンカン・クラブツリー=アイルランド氏(右)

全米映画俳優組合・テレビラジオ芸能人連合(SAG-AFTRA)と全米映画テレビ製作者協会(AMPTP)は、2026年5月2日(米西海岸時間)、2023年TV/Theatrical契約の後継協定について暫定合意に達したと共同声明で発表した。現行契約満了日(2026年6月30日)の約2か月前という異例の早期合意となった。


契約期間は「3年から4年へ」延長——WGAと同型の構造合意

複数の業界紙の報道によれば、今回の暫定合意は4年契約である。SAG-AFTRAの基幹協定としては従来の3年から1年延長された形となり、2026年4月にWGA(全米脚本家組合)がAMPTPと締結した4年契約と同じ構造を採用した格好だ。スタジオ側が長期にわたる労働平和を強く望んでいた背景がある。

延長の見返りとして、AMPTPはSAG-AFTRA年金基金への「sizable(相当規模の)」拠出を約束したと報じられている。具体的な金額は組合理事会のレビュー後まで非開示だが、参考事例としてWGAは同じ「1年延長」と引き換えにヘルスファンドへ3億2,100万ドルの注入を獲得しており、一部報道ではSAG-AFTRAの年金拠出も同等規模に達するとの観測がある。


《杉本穂高》

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杉本穂高

Branc編集長 杉本穂高

Branc編集長(二代目)。実写とアニメーションを横断する映画批評『映像表現革命時代の映画論』著者。様々なウェブ媒体で、映画とアニメーションについて取材・執筆を行う。

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