BS11、中間期は減収減益も「その他事業」が過去最高。配信・アニメが牽引し、収益構造の転換が加速

BS11の中間決算は減収減益だが、「収益構造改革」へ本格着手。番組制作費を大幅に積み増し、配信事業収入は急伸。アニメ関連収益は総売上の10%超に成長し、壽屋との協業によるグッズ展開など放送外ビジネスも具体化している。

ビジネス 決算
BS11、中間期は減収減益も「その他事業」が過去最高。配信・アニメが牽引し、収益構造の転換が加速
BS11、中間期は減収減益も「その他事業」が過去最高。配信・アニメが牽引し、収益構造の転換が加速

日本BS放送株式会社(BS11)が4月9日に発表した2026年8月期第2四半期(2025年9月~2026年2月)の連結決算は、コンテンツへの戦略的投資が色濃く反映される内容となった。売上高は58億3,400万円(前年同期比0.9%減)、営業利益は8億4,900万円(同26.7%減)と減収減益。しかし、配信・アニメを中心とするその他事業収入は第2四半期として過去最高を記録しており、放送枠売りモデルからIPビジネスへの構造転換が着実に進んでいることを示す決算となった。


減益の背景にある「戦略的投資」──番組制作費は前年比3.2億円増

中間期の連結営業利益は8億4,900万円と前年同期比で26.7%の大幅減益となったが、同社はこれを「概ね計画通り」と説明する。今期は重点施策「Value 4」のもと、放送事業収入の最大化に加え、独自IPの開発加速、アニメビジネスの収益基盤拡充、企業価値向上のための戦略的投資という4つのテーマを掲げ、コンテンツを軸とした積極投資を推進している。

具体的には、番組制作費が前年同期比で3億2,000万円増加した。新番組の開発、既存番組の内容強化、獲得競争が年々激化するアニメにおける良質な作品の確保に充当されたものだ。一方で番組購入費は4,700万円減少させており、外部調達から自社制作・IP開発へのリソースシフトが鮮明に見て取れる。さらに、投資効果を最大化するべく新聞やWeb広告を中心とした宣伝活動も強化しており、広告関連費用は前年同期比14.3%増加した。


《杉本穂高》

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杉本穂高

Branc編集長 杉本穂高

Branc編集長(二代目)。実写とアニメーションを横断する映画批評『映像表現革命時代の映画論』著者。様々なウェブ媒体で、映画とアニメーションについて取材・執筆を行う。

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