アニメーション教育支援を手がける株式会社アニハッチは2026年5月1日、高知県から受託した「令和8年度アニメーション作画基礎講座実施委託業務」として、プロのアニメーション技術「中割り(動画)」を基礎から学べる講座「アニメの基礎講座 ~NAKAWARI:絵を動かす技術を身につけよう!~」の開講を発表した。受講者の募集に先立ち、オンライン説明会を5月15日(金)と17日(日)の計2回開催する。
本事業は、高知県と地元金融機関を中心とした産学官金連携で進める「高知県アニメプロジェクト」の一環にあたる。アニメクリエイターを育成し、関連企業を県内に呼び込むことで、若者・女性の雇用創出と地域産業の活性化につなげる狙いだ。
地方アニメ教育の「地域格差」解消へ、オンライン教材と対面指導を組み合わせたハイブリッド型カリキュラム
地方でのアニメ人材育成には、「教育の地域格差」と「専門的な指導者の不足」が大きな壁として立ちはだかっている。本講座ではこの課題に対応するため、プロの技術を基礎から学べるオンライン教材と対面の実技指導を組み合わせたハイブリッド型カリキュラムを採用。専門家が常駐しなくても高い学習効果を得られる環境を整え、「次世代クリエイターの育成」と「教育サポート人材の育成」を両輪で進めていく。
次世代クリエイター育成の対象は、高知県内の中高生・大学生・専門学校生や若手クリエイターなど。あらゆる作画職種の土台となる「中割り」技術の習得を通じて、プロの現場で通用する「絵を動かす力」を身につける。教育サポート人材の育成では、教育者や指導希望者を対象に、中割り技術そのものに加え、学習者への指導方法やコミュニケーションについてもレクチャーする。県内で今後展開されるアニメ教育の現場で専門講師をサポートできる「教え手」を養成し、持続的な教育体制の確立を目指す考えだ。
講座の実施期間は2026年6月14日(日)から2027年2月末までの約8カ月間。学習形態は、オンライン教材「NAKAWARI講座」の動画視聴と課題制作による自主学習を軸に、8月と10月に計2回のオンラインフォローアップ講座(質疑応答・実演解説)を実施。対面講座は6月のオリエンテーション、12月の作品制作講習、2月の成果発表会の計3回で、会場は高知県立大学・高知工科大学永国寺キャンパス地域連携棟(高知県産学官民連携センター「ココプラ」内)となる。
募集人数は計30名で、うち5名がサポート人材枠。参加費は無料だが、トレース台とアニメーションタップのレンタルを希望する場合は資材費5,000円がかかる(自前で用意すれば不要)。定員超過時は抽選となる。申込期限は6月1日(月)17時で、当選結果は6月5日(金)以降に順次通知。なお、申込みには募集説明会への参加またはアーカイブ視聴が条件となる。
講師にアニメーター・遊佐かずしげ氏、トムス・エンタテインメントは『アンパンマン』題材の課題を提供
講師はアニメーター・アニメ監督の遊佐かずしげ氏。『おじゃる丸』『ガッチャマン』『うる星やつら』などに携わってきた実績を持つ。遊佐氏は「この講座は、アニメーションが完成するまでの工程を学び、絵を動かす楽しみを知ることができます。アニメーションのあらたな魅力も発見していただけたら嬉しいです。高知県で皆さんとお会いできることが楽しみです。皆さんのご参加お待ちしております」とコメントしている。
講座にはアニメーション制作大手のトムス・エンタテインメントも協力し、講座後半に自社作品『それいけ!アンパンマン』を題材にした課題を提供する。同社は「アニメーターへの第一歩は、正しい基礎を学ぶことから始まります。高知県が目指す『どこにいても質の高いアニメ教育を受けられる環境』の実現に協力できることを嬉しく思います」とコメントを寄せた。
受講者募集説明会はZoomによるオンライン形式で、5月15日(金)18時~19時30分と17日(日)10時~11時30分の2回開催(内容は同一)。講座概要やスケジュール、応募方法の説明のほか、中割り講座の紹介、講師のビデオメッセージ、アニメ業界の魅力・キャリア・将来をテーマにしたセミナーも行われる。参加無料で、申込みはPeatixにて5月14日(木)正午まで受付。当日参加できない場合は、5月18日以降にアーカイブ動画が配信される予定だ。

