映画配給会社のギャガ株式会社が、新たなアートハウス映画レーベル「NOROSHI A GAGA LABEL」を立ち上げた。洋画市場が年々縮小傾向にある中、アートハウス系作品や国際的に高く評価される良質な映画を厳選し、「見逃されるべきではない作品」を映画ファンに“知らせて、届ける”ことを目指す。
レーベル第一弾作品として、来年のアカデミー賞の有力候補と言われるヨアキム・トリアー監督の最新作『センチメンタル・バリュー』が2月に公開される予定だ。
「見逃されるべきではない作品」を届ける新戦略
ギャガはこれまで、アカデミー賞に関連する107作品を数多く配給、8作品の作品賞受賞を含む83受賞、409ノミネートという実績を持ち、世界的に評価の高い作品を多数送り出してきた。
レーベル設立の背景には、近年の市場動向がある。国内の映画公開本数自体は増加傾向にある一方で、洋画シェアは年々縮小傾向だ。ギャガはこうした状況に、「見逃されるべきではない作品」を確実に“知らせて、届ける”ことの重要性が、かつてなく高まっていると分析する。新レーベル「NOROSHI A GAGA LABEL」は、特に洋画のコアファンに届けたい作品を厳選する。
レーベルのコンセプトは、厳選した作品をしっかりと“知らせて、届ける”こと。作品ごとに向き合いながら、映画ファンと共に作品を育てていきたいという。全国各地の劇場と連携。継続的な上映や特集企画を展開し、洋画の活性化を目指すとしている。
第一弾はヨアキム・トリアー最新作
「NOROSHI A GAGA LABEL」の第一弾作品は、『わたしは最悪。』で知られるヨアキム・トリアー監督の最新作『センチメンタル・バリュー』(2月公開)だ。本作は今年のカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した話題作で、米国アカデミー賞国際長編部門のノルウェー代表にも選出されている。本作を皮切りに、今後も世界各国から注目すべき個性あふれる作品を継続的に展開していくしている。
その他、予定されているラインナップは以下の通り。
『SOUND OF FALLING (英題)』 (4月公開)
2025年カンヌ国際映画祭審査員賞受賞作。気鋭マーシャ・シリンスキー監督による作品で、オスカードイツ代表にも選出されている。
『THE LOVE THAT REMAINS (英題)』 (7月公開)
『ゴッドランド/GODLAND』監督が現代の“家族の肖像”を活写する。米国アカデミー賞アイスランド代表選出作品。
『NIGHTBORN (英題)』 (8月公開)
北欧ホラー『ハッチング-孵化-』の監督が産み落とす、新たなる恐怖を描いた作品。

