ロサンゼルス映画撮影、Q3は前年13.2%減も新インセンティブに期待感。長編映画部門は増加に転じる

ロサンゼルスの映画・テレビ撮影はQ3に前年比13.2%減も、長編映画は増加。カリフォルニア州の新税制優遇の効果への期待でロケ地選定や許可申請に関する問い合わせを受け始めている。

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出典:FilmLA
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ロサンゼルス地域の映画・テレビ制作の公式フィルムオフィスであるFilmLAは、2025年第3四半期(7月~9月)のロケーション撮影が、前年同期比で13.2%減少したと発表した。この期間の総撮影日数(Shoot Days: SD)は4,380日だった。この落ち込みは、カリフォルニア州で新たに強化されたフィルム&テレビ税制優遇措置の効果が現場に現れるまでの過渡期的な現象と見られており、業界からはすでに今後の回復に向けた前向きな兆候が報告されている。

FilmLAのフィリップ・ソコロスキー副社長は、「州の投資が強化されたにもかかわらず、夏場のロケーション撮影が減速し続けたことは想定内だ」と述べた。一方で、「すでにインセンティブが望ましい効果を発揮し始めている初期の兆候も見られる。制作会社からロケ地選定や許可申請に関する問い合わせを受け始めており、非常に期待している」とコメントしている。



《杉本穂高》

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杉本穂高

Branc編集長 杉本穂高

Branc編集長(二代目)。実写とアニメーションを横断する映画批評『映像表現革命時代の映画論』著者。様々なウェブ媒体で、映画とアニメーションについて取材・執筆を行う。

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