テレビ放送の内容をデータ化するリサーチカンパニー・株式会社エム・データは、2025年4月22日、同社が保有する「TVメタデータ」を活用した可視化ツール「TV Rank」シリーズの新ラインナップとして、「TV Rank TREND-SPOT版」の提供を発表した。
テレビとCM内容をデータ化するエム・データ
株式会社エム・データは、テレビ番組およびCMの放送内容をテキスト化・データベース化し、マーケティングや調査分析に資する情報として提供する企業である。特に、放送された「いつ・どこで・何が・どのように・何秒間」放送されたかという精緻な情報を、専属スタッフによる24時間365日の体制で収集・整理している。このTV放送データは「TVメタデータ」と呼ばれ、、「①番組データ(番組放送内容)」「②CMデータ(広告出稿内容)」「③アイテムデータ(番組で紹介された商品情報)」「④スポットデータ(番組で紹介された店・宿・観光地等の情報)」などの4種に分類され、ランキングやレポート、分析サービスなどに活用されている。
「TVメタデータ」の活用領域と新サービスの特徴
新たにリリースされた「TV Rank TREND-SPOT版」は、エム・データが蓄積してきたTVメタデータのうち、テレビ番組で紹介されたスポット(飲食店、宿泊施設、観光地、ランドマークなど)の情報を対象とした分析・可視化ツールである。Tableau形式のデスクトップツールとして提供され、都道府県・市区町村単位でのスポット紹介件数の把握やトレンド分析が可能となっている。
同サービスでは、以下のような機能を搭載している。
1:都道府県別・市区町村別スポットランキング

2:都道府県・市区町村・町域別でのスポット件数(カテゴリ分類・シェア)と
時系列トレンド

3:都道府県別のスポット一覧と詳細

4:都道府県・市区町村のスポットMAP(放送量のヒートマップ)

5:関東・関西エリアでの放送量と内容比較(放送局比較)
さらに、自治体の観光政策やプロモーション、商圏分析、不動産価値予測、トラベル・グルメサイト、交通・MaaS連携サービスなど、幅広い分野での利活用が想定されている。また、TVで紹介されたスポットデータそのものもCSV形式で提供可能なオプション機能もある。
こうした機能によって提供されるデータは、例えば、自治体の観光施策、商圏分析、地域創生に向けたコンサル業務や、不動産投資、特定地域へのマーケティングなどに活用可能だという。
TV Rankシリーズの拡張と今後の展望
エム・データは従来から、CM出稿量やタレントのTV露出度を可視化する「TV Rank」シリーズを展開しており、今後は「TV Rank FOR FINTECH」「TV Rank 報道ウォッチ版(仮)」「TV Rank Retail版(仮)」などの開発も予定している。
■「TV Rank TREND-SPOT版」サービス仕様
データ内容:関東および関西エリアのTV局で放送されたTV番組で紹介されたスポット(各施設)の情報
データ期間:2024年1月から直近まで
データ更新:週1回
契約形態:年間契約によるツール利用(データをCSV形式でダウンロードできるオプション機能あり)
価格:直接問い合わせ