Photo by Jeff Fusco/Getty Images for Comcast
パラマウント・グローバルとNBCユニバーサルの親会社であるコムキャストは最近、両社のストリーミングサービスを統合する可能性について話し合ったとのことだ。
コムキャストのPeacockは、リアリティ番組と豊富な映画ライブラリに大きく依存しており、2023年末の契約者数は3,100万人になった。一方、Paramount+は「イエローストーン」シリーズに代表されるオリジナル番組の強力なラインナップが視聴率を押し上げており、全世界加入者数は6,300万人を超え、第3四半期には270万人の純増となった。
それでも、2つのストリーミングサービスは、Netflix、Max、Hulu、Disney+に視聴者数で大きく遅れをとっている。両社を統合することで、コストを削減し、「消費者により深いサービスを提供する」ことが可能になるとウォール・ストリート・ジャーナルは報じている。また、両社はすでにヨーロッパのストリーミングサービスSkyShowtimeの合弁パートナーである。2021年に設立されたSkyShowtimeは、コムキャストとパラマウント・グローバルの両社のストリーミングサービスとして、PeacockやParamount+がまだサービスを提供していないヨーロッパ市場をターゲットにしている。
Paramount+とPeacockの統合の可能性に関する話は、パラマウント・グローバルのM&Aが話題になっている中で出てきた。スカイダンス・メディアのデヴィッド・エリソンCEOは、パラマウント・グローバルの大株主であるナショナル・アミューズメンツ社と買収について交渉している。
そして先月、バイロン・アレン氏のアレン・メディア・グループは、パラマウント・グローバルに対し、負債を含めて300億ドルの買収提案を行った。パラマウント・グローバルのボブ・ベイキッシュ最高経営責任者とワーナー・ブラザース・ディスカバリーのデヴィッド・ザスラフCEOは12月、ワーナーとパラマウント・グローバルの合併案について短期間話し合ったが、実現には至っていない。
さらに、Varietyによると、今回の報道からパラマウント・グローバルがコムキャストと合併するのではないかという憶測も出ているが、コムキャストのブライアン・ロバーツCEOは先月の第4四半期決算会見で、大規模なM&A取引を追求する予定はないと改めて示唆したとのことだ。
