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コンサルティング会社CVL Economicsの新たな調査報告書から、生成AI(Generative AI)が今後3年間でアーティストに大幅な影響を与えることが分かったとCARTOON BREWが報じている。この調査は、2023年11月17日から12月22日にかけて、エンターテインメント業界6分野の経営幹部、上級管理職、中間管理職を含む300人を対象に行われた。
生成AIは未来のものではなく、今すぐにでも使用することができるものだと同記事では主張されている。300人のビジネスリーダーの3分の2は、生成AIが今後3年間(2024~2026年)に既存の職種を統合したり、置き換えたりする役割を果たすと予想しているとのことだ。
また、調査に参加した人の99%が「今後3年以内にAIを導入する予定」と回答。実際、調査対象となった企業の4分の1が「すでに1つ以上の生成AIプログラムを導入している」と回答している一方、15%は「生成AIプログラムに懸念があり、その問題が解決されてから導入する」と回答している。
さらに、アニメーションやVFX業界などの特定の職種は、他の職種よりも大きな影響を受けるとされている。すでに生成AIプログラムを導入している企業の4分の1のうち、44%は3Dモデルの生成を支援するためにこの技術を使用しており、39%はキャラクターや環境デザインのタスクを生成している。
併せて、エンターテインメント企業が“生成AIをどのように利用する予定であるか”も明らかになった。回答者の47%が「3Dアセットの開発に使用する」と予想し、38%は「2Dのコンセプトアートとストーリーボードに使用する」と回答。35%は「映画・テレビ用のアニメーションキャラクターの作成に使用」、31%は「脚本の執筆に使用」を考えているとのことだ。
報告書によると、回答者の4分の3は、生成AIツール、ソフトウェア、およびモデルがすでにビジネス部門の仕事の廃止、削減、または統合をサポートしていると回答していることが分かった。また、回答者の90%以上は、生成AIがエンターテインメント産業でより大きな役割を果たすと信じているが、自分の会社がワークフローに生成AIを統合するための十分な準備ができていると感じている回答者はわずか26%であった。
報告書はこちらのPDFから確認ができる。