全米脚本家組合、ストライキ後初の映画製作者協会との会合は進展なし

全米脚本家組合(WGA)がストライキに突入して約100日目。WGAは8月1日に「映画製作者協会(AMPTP)と4日に会合を開く」と発表していたが、4日の深夜にWGA会員に送られたメッセージによると、ほとんど進展はなかったようだ。

働き方 業界団体・行政
全米脚本家組合、ストライキ後初の映画製作者協会との会合は進展なし
Photo by Bryan Steffy/Getty Images 全米脚本家組合、ストライキ後初の映画製作者協会との会合は進展なし

Photo by Bryan Steffy/Getty Images

全米脚本家組合(WGA)がストライキに突入して約100日目。WGAは8月1日に「映画製作者協会(AMPTP)と4日に会合を開く」と発表していたが、4日の深夜にWGA会員に送られたメッセージによると、ほとんど進展はなかったようだ。


Indie Wireによると、今のところ両者は条件やそれぞれが議論したい重要な問題で合意することができず、正式な協議が再開されないまま脚本家のストライキは続くことになるとのことだ。また、WGAは機密内容がスタジオから漏れているとして、AMPTPのメディア戦略についても非難している。

さらにVarietyによると、SAG-AFTRAのストライキがWGAの交渉にさらなる複雑さをもたらしたという。WGAの交渉担当であるスタッツマン氏とセガール氏は、WGAが合意に達しても依然としてすべてのピケットラインを尊重したいと述べたとのことだ。これは、実質両方のストライキが解決するまでは誰も仕事に戻ることができないことを意味しており、既に交渉中の問題に追加の要求が加わるとみなされ、経営者側の一部からは不快感が示された。

WGAは4日の会合に向けて組合員の期待に応えようとしていた。そして3日遅く、組合員にメッセージを送り「(AMPTPは)町に希望を与え、他の労働者や企業の苦しみを利用して我々に和解を迫ろうとする。私たちが集団で蓄積してきた力を捨てさせ、不利な取引を受け入れさせようとしている」「これはすべて作戦の一部だ。交渉の席での彼らの動きや噂は、私たちがより低い条件を受け入れるように仕向けようとしているというレンズを通して評価される必要がある」とAMPTPがミーティングを要請した最大の目的を鋭い表現で説明した。AMPTPはこれに対し、すぐに「残念だ」とし、「このストライキは、業界の何千人もの人々を傷つけており、我々はそれを非常に深刻に受け止めている。私たちの唯一の戦略は、人々を仕事に戻すことだ」とコメントした。

一方で、ある事情通によれば、WGAとAMPTPのリーダーが金曜の会合についてそれぞれの組合員と話し合った後、数日中に再び連絡を取り合うことになるだろうとのこと。ある関係者は、AMPTPの会議室は少し硬いムードだが、短期的な交渉が不可能なほど緊迫しているわけではないと述べた。

さらに、カレン・バス・ロサンゼルス市長は4日、ストライキの即時解決を求め、すでに発生している経済的ダメージを強調した。「その影響は、ロサンゼルスの隅々にまで及んでいる」とし、争議の解決につながるのであれば、個人的に関与したいと申し出た。

《伊藤万弥乃》

関連タグ

伊藤万弥乃

伊藤万弥乃

海外映画とドラマに憧れ、英語・韓国語・スペイン語の勉強中。大学時代は映画批評について学ぶ。映画宣伝会社での勤務や映画祭運営を経験し、現在はライターとして活動。シットコムや韓ドラ、ラブコメ好き。