『すずめの戸締まり』が、中国本土の映画館で公開された週末に65億円を上回る興行収入を記録した。
コンサルタント会社Artisan Gatewayのデータによると、同作は先週3月24日(金)3月26日(日)までの間に4,960万ドル(65億256万円)の興行収入で首位を獲得したとのことだ。これは、1月下旬の旧正月休暇週を除けば、今年最大のオープニング成績となる。続く作品は、2月中旬に公開された『アントマン&ワスプ:クアントマニア』で1,940万ドル(25億4,334万円 ※オープニング)となっている。
新海誠監督の『すずめの戸締まり』は、国内では累計141億円を記録し、未だロングランヒット中である。2月に開催されたベルリン国際映画祭では賞を受賞することはできなかったが、その後公開されたアジア地域で好調な成績を収めているとVarietyは報じている。『すずめの戸締まり』は公開前2週間の興行収入ランキングで首位を獲得していた地元の社会派コメディドラマ『保你平安/Post Truth』を簡単に振り切ることとなった。それでも『保你平安/Post Truth』は週末にさらに1,250万ドル(16億3,925万円)を売り上げ、公開17日後の累計は7,280万ドル(95億4,699万円)となった。中国の新作映画『不止不休』とミステリードラマ『望道』は、それぞれ560万ドル(7億3,438万円)と240万ドル(3億1,473万円)を稼ぎ、3位と4位にランクインした。
『不止不休』は、ワン・ジン監督による事実に基づいた映画。インターネット以前の2003年を舞台に、高校を中退した主人公が調査報道記者になり世界を変えることを志す姿を描いている。インディーズの象徴であるジャ・ジャンクーが製作総指揮を務め、2020年9月にベネチア国際映画祭とトロント国際映画祭でインターナショナルプレミアが行われた話題作だ。
トム・ハンクス主演の『オットーという男』も週末に中国で公開された。しかし、そのパフォーマンスはごくわずかであったため、Artisan Gatewayはその数字を報告していない。中国の現地データプロバイダーは、この作品が中国のトップ10圏外で公開されたと話している。また、今月初めに公開されたハリウッド映画2作品『シャザム!~神々の怒り~』と『M3GAN ミーガン』もトップ5から外れている。中国の情報源によると、これらの作品の累計はそれぞれ590万ドル(7億7,366万円)、284万ドル(3億7,240万円)となっているとのことだ。