映画・エンタメコンテンツのデジタルマーケティングの総合プロデュースを担うフラッグは、コロナ禍で大きな打撃を受けたミニシアター映画を盛り上げるため、鑑賞動向を把握し、鑑賞を促進する要素を抽出することを目的に、国内最大級の映画やドラマ、アニメのレビューサービス「Filmarks(フィルマークス)」ユーザーを対象として調査を実施した。
ミニシアター映画の鑑賞動向について調査したところ、42.1%が月に1回以上映画館でミニシアター映画を鑑賞している結果となった。よく観るジャンルに大きな偏りはあまり無く、特定のジャンルで選ぶというよりは多岐にわたって作品を鑑賞していることが分かる。
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ミニシアター映画を知るきっかけになるのはTwitterなどのSNS
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ミニシアター映画を知るきっかけとして挙げられるのは、1位「映画館」(予告/ポスター・チラシ)で80.6%、2位が「Filmarks」77.3%、3位は「Twitter」で59.0%。
そのうち、最も影響を受けているのは、1位が「Filmarks」29.7%、2位が「Twitter」24.6%、3位は「映画館」(予告/ポスター・チラシ)で15.5%となった。
話題になっている映画を知るきっかけは、「Filmarks」の83.5%に次いで「Twitter」が61.4%と他の回答と大きく差をつけている。続いて「Webメディア」が31.8パーセントとなった。
海外作品についてもSNSでの情報収集が中心
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海外の新作映画については、73.4%が日本での公開が決定する前に情報収集しており、主にSNS上で話題の作品や、アカデミー賞など海外の映画祭・賞関連での情報収集が中心となっている。
ミニシアター作品を観る決め手、タイミング、鑑賞後の行動は?
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ミニシアター映画を映画館で観る際の決め手となっているのは、「予告編・特別映像」「スタッフ・キャスト」「ストーリー」「口コミ」「ポスター」の5大要素が大きく影響していると言える。
映画館での鑑賞を決めるタイミングは「2~3日前」が26.7%、次いで「1~2週間前」が24.4%となった。「鑑賞当日」、「鑑賞前日」、「2~3日前」を合わせると46.1%となり、半数近くが映画館に行く直前の3日以内に鑑賞の意思決定をしている。鑑賞決定のタイミングとしては、「当日から3日以内」、「1~2週間前」の2つが大きなきっかけとなっている。
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ミニシアター映画の鑑賞後は約7割がFilmarksで作品の感想を投稿し、口コミも確認。さらに「Mark!(観た)」にチェックと「★スコア」を入れている。これらの結果をもとにミニシアター映画のファンの動向として、作品認知~映画館での作品鑑賞までの一定のサイクルが出来ていることが分かる。
調査実施概要
ミニシアター映画の鑑賞頻度・鑑賞前後の行動について、2022年7月にFilmarks会員3,000名に向けて実施。
【調査企画】 株式会社フラッグ、株式会社インターテクスト
【実査主体】 Filmarks(株式会社つみき)
【調査時期】 2022年7月6日~2022年7月9日
【調査方法】 インターネット調査(リサーチASP)
【調査対象】 Filmarks会員へのメール告知によるサンプリング
【有効回答数】 3,000/男性:1,429(47.6%)、女性:1,537(51.2%)、その他:34(1.1%)
【サンプル特性】20代:1,600(53.3%)、30代:761(25.4%)が中心
※ミニシアター映画について、今回は邦画を除き洋画作品に絞って調査
※ミニシアター映画の定義について、今回の調査では大々的な宣伝活動を行う作品を大作映画、それ以外をミニシアター映画として定義