新映画レーベル「mia film」始動。配給第1弾はクリステン・スチュワート長編初監督作『クロノロジー・オブ・ウォーター』、2027年2月公開

2026年5月設立の株式会社Miaが映画レーベル「mia film」を立ち上げ、配給事業に参入した。広告業界出身の代表のもと、買付から宣伝までを自社で担う。第1弾はクリステン・スチュワートの長編初監督作でカンヌ「ある視点」部門出品の『クロノロジー・オブ・ウォーター』。2027年2月5日から全国順次公開する。

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新映画レーベル「mia film」始動。配給第1弾はクリステン・スチュワート長編初監督作『クロノロジー・オブ・ウォーター』、2027年2月公開
新映画レーベル「mia film」始動。配給第1弾はクリステン・スチュワート長編初監督作『クロノロジー・オブ・ウォーター』、2027年2月公開
  • 新映画レーベル「mia film」始動。配給第1弾はクリステン・スチュワート長編初監督作『クロノロジー・オブ・ウォーター』、2027年2月公開
  • 『クロノロジー・オブ・ウォーター』
  • 濱夏也氏

株式会社Miaは2026年10月15日、映画レーベル「mia film(ミア フィルム)」を立ち上げ、映画配給事業に参入すると発表した。配給第1弾は、俳優クリステン・スチュワートの長編監督デビュー作『クロノロジー・オブ・ウォーター』。2025年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品された作品で、2027年2月5日(金)からBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかで全国順次公開する。レーベル始動にあわせて特報映像も公開した。

広告業界出身の代表が設立、買付から配給・宣伝までを自社で担う新興配給会社

mia filmを運営する株式会社Miaは、2026年5月17日に設立されたばかりの会社だ。映画と、マーケティング・クリエイティブの2つを事業の柱とするプロデュース会社で、映画の配給・宣伝に加え、企業やブランドのマーケティング戦略立案、広告・プロモーションの企画制作も手がける。

代表の濱夏也氏は1999年生まれ。学生時代から映画制作に携わり、参加作品は国内外の映画祭で受賞している。新卒で広告業界に入り、戦略立案からマーケティング、クリエイティブの企画・制作まで幅広く経験した後、2026年に独立して同社を設立した。mia filmは濱氏とディレクターのカノ・マチルダ氏が中心となり、作品の買付から配給・宣伝までを手がける体制である。

濱夏也氏

広告の現場で培った知見を映画配給にどう生かすのか。濱氏は「自分たちが惹かれた作品を、皆様にも届けたい。その思いを出発点に、映画との出会いにも、もっと面白さを生み出していきたい」と述べ、「作品の魅力を大切にしながら、出会いのきっかけにも自分たちの発想を込めていく」と、観客が作品と出会う接点づくりに力を入れる考えを示した。

第1弾はカンヌ「ある視点」部門出品作、リドリー・スコットが製作総指揮

新しいレーベルの第1弾として同社が選んだのは、2025年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品された作品だ。『クロノロジー・オブ・ウォーター』は、クリステン・スチュワートが監督と脚本を務めた初の長編作品で、リドリー・スコットと、原作者でもあるリディア・ユクナヴィッチが製作総指揮に名を連ねる。出演はイモージェン・プーツ、ソーラ・バーチ、ジム・ベルーシ、キム・ゴードン。

『クロノロジー・オブ・ウォーター』

物語の主人公は、幼少期に父親から性的虐待を受け、心と身体に深い傷を負ったリディアだ。唯一打ち込んでいた水泳で全米代表候補にまで上り詰めるが、心の傷が妨げとなり、その道を断たれてしまう。その後はアルコールやドラッグ、刹那的な恋愛に身を委ね、自分を壊すように生きていく。結婚と出産、そして取り返しのつかない喪失を経て人生を見つめ直した彼女は、「書くこと」に出会う。痛みや怒り、欲望といった記憶の断片を言葉に紡ぎ直しながら、過去に支配されず自らの物語を生き直そうとする姿を描く。

「社会と個人のあいだ」を掲げるレーベル方針

mia filmはレーベルのコンセプトに「社会と個人のあいだを、映像と物語で見つめる」を掲げる。人はそれぞれ社会の中で異なる背景や立ち位置を持って生きているが、それがその人のすべてを語るわけではない、という考え方だ。社会と個人のあいだにある「グラデーション」を描く作品を通じて、「自分とは異なる誰かの人生にありのまま出会える場所を、映画館につくる」ことを目指すという。過酷な経験を抱えたひとりの女性が自らの言葉を取り戻していく第1弾作品は、この方針を体現するラインアップといえる。

本作は、2027年2月5日から、Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかで全国順次公開される。今後について濱氏は「『mia filmの作品を観たい』『次は何をするのだろう』。そんな期待を寄せていただける映画レーベルをつくりたい」と話す。そのうえで「一つひとつの作品を大切にしながら、映画の楽しみや可能性を広げる挑戦を、自分たちの手で重ねていく」とし、第1弾以降も継続して作品を配給していく意向を示した。

株式会社mia公式サイト:https://mia-inc.jp/

『クロノロジー・オブ・ウォーター』公式サイト:https://mia-inc.jp/miafilm/chronologyofwater/

《杉本穂高》

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杉本穂高

Branc編集長 杉本穂高

Branc編集長(二代目)。実写とアニメーションを横断する映画批評『映像表現革命時代の映画論』著者。様々なウェブ媒体で、映画とアニメーションについて取材・執筆を行う。

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