株式会社TBSホールディングスは2026年10月13日、テレビ番組の制作・プロダクションサービスを手がけるATSとパートナーシップを結んだと発表した。両社はロンドンを拠点とする欧州市場向けのフォーマット販売チームを新たに立ち上げる。
TBSが持つフォーマットIPと、ATSが欧州を中心に築いてきた制作・開発・ビジネスのネットワークを組み合わせ、欧州各国の放送局、配信プラットフォーム、制作会社に向けてTBSフォーマットの販売とビジネス開発を進める。
LA・ソウルへの海外拠点設置に続き、欧州市場でのフォーマットビジネスを強化
今回のチーム設立は、TBSがロサンゼルスおよびソウルへの海外拠点設置に続いて進める、グローバルビジネス拡大の取り組みの一つである。同社はすでにロサンゼルスとソウルに拠点を設けており、欧州の主要なコンテンツハブであるロンドンに新たな販売チームを設けることで、グローバルビジネスをさらに広げる狙いだ。欧州の放送局や制作会社との関係を深め、現地市場のニーズに合ったフォーマットの開発と販売の機会をつくることを目指す。
TBSは1960年代から、ドラマ、バラエティ、アニメ、映画などのコンテンツを海外に展開してきた。これまでに数百タイトル、数万話分の作品を160以上の国と地域に届けている。バラエティのフォーマットでは、25カ国以上で展開されている『SASUKE/Ninja Warrior』をはじめ、『風雲!たけし城』が世界的に知られる。近年は「Inspiring Global Love for Japan through Timeless Moments」をブランドパーパスに掲げ、動画配信、IPの商品化、出版、テーマパーク、企業とのタイアップなど事業の多角化も進めている。
TBSグローバルビジネス局長の渡辺信也氏は「経験豊富なプロフェッショナルチームとのコラボレーションにより、欧州市場に対して、より効率的かつ一貫したアプローチが可能になると考えています」とコメントした。そのうえで、TBSのIPとクリエイティビティにATSの専門知識とネットワークを掛け合わせ、欧州全域の放送局や制作会社との関係を強めたいとの考えを示している。
ATSが欧州で事業領域を拡大
パートナーのATSは、大規模なテレビ番組の制作を支えるプロダクションサービス企業である。『Ninja Warrior』では85シーズン以上の制作を支援してきた。ほかにも、コスタリカでのNetflix『Bear Hunt』、ベトナムでの『The Bridge』『SAS: Who Dares Wins』、『Top Dog』など、多くの国際的な大型プロダクションに関わっている。拠点はロンドン、マンチェスター、ロサンゼルス、リスボンにあり、5大陸での制作実績を持つ。
TBSとATSは、『Ninja Warrior』や『風雲!たけし城』の制作を通じて長く協力してきた。今回の提携を機に、ATSは開発・販売分野の人材を新たに加え、TBSフォーマットの販売やビジネス開発にも関与していく。ATSは開発と販売の人材を新たに加え、欧州での事業領域を拡大する。両社はクリエイティブ、制作、販売のノウハウを共有し、「One Team」として欧州市場に取り組む方針だ。
ATSのCEOであるDanny Sanz氏は「これまで『Ninja Warrior』や『Takeshi’s Castle(風雲!たけし城)』を通じてTBSと協力してきましたが、今回、この関係を次のステージへと発展させることを大変嬉しく思います」と述べた。さらに、TBSのIPとATSのクリエイティブ、制作、商業面のノウハウを組み合わせ、より多くのTBSフォーマットを欧州の視聴者に届けることが両社の共通のビジョンだと説明している。
国際的なテレビコンテンツビジネスの経験者が参画
新チームには、国際的なテレビコンテンツビジネスの経験者が加わる。ATSからは、CEOのDanny Sanz氏、Head of DevelopmentのInes Serrano氏、Sales RepresentativeのSamantha Ferguson氏、Content & Strategy ConsultantのMichael Kelpie氏が参加する。Ferguson氏はRabbit FilmsでVP International Salesを、Kelpie氏はPotatoでManaging Directorを務めた経歴を持つ。TBSからは、グローバルビジネス局グローバル営業開発部の深谷俊介氏が参加する。
両社は、欧州各国それぞれの市場特性やニーズに合わせて、フォーマット販売とビジネス開発を進めるとしている。

