公益財団法人ユニジャパンは2026年9月9日、第39回東京国際映画祭(TIFF)併設コンテンツマーケット「TIFFCOM 2026」内で開催する第7回「Tokyo Gap-Financing Market(TGFM)」の選出24企画を発表した。
会場は東京ポートシティ竹芝8Fポートスタジオ。アジア、欧州、南米、北米の24の国・地域の企画が名を連ね、日本が製作に参画する企画は12、うち日本発は8企画となった。
過去のTGFM参加企画が国際映画祭で存在感を発揮
TGFMは、資金調達段階にある長編映画企画に対し、業界エキスパートとの1対1のミーティング機会を提供するギャップファイナンシング・マーケット。参加要件は総予算の60%以上を確保済みであること、およびアジアの要素を含むこと。完成確度の高い企画が集まるため、参画を具体的に検討できる場となっている。
TGFM出身企画は、2026年のサンダンス、ベルリン、カンヌ、アヌシー、トロント、釜山の各国際映画祭に完成作品が選出されている。TGFM 2025参加の『Filipiñana』(Rafael Manuel監督)はサンダンス映画祭2026ワールドシネマ部門で特別審査員賞を受賞、TGFM 2024参加の『9 Temples to Heaven』(Sompot Chidgasornpongse監督)と『Death Has No Master』(Jorge Thielen Armand監督)はカンヌ国際映画祭2026監督週間に選出された。2026年に日本でも公開されたアニメーション映画『アメリと雨の物語』もTGFMに参加している。
カナダ「Frontières」と初提携。ジャンル映画企画が拡充
今年の最大のトピックは、カナダのファンタジア国際映画祭が主催する国際ジャンル映画共同製作マーケット「Frontières」との提携だ。アジア初となる「Frontièresショーケース」として5企画が参加し、土着ホラーから近未来心理サスペンスまで多様なジャンルの企画が集まった。Frontières副ディレクターのTania Morissette氏は「双方のジャンル映画コミュニティをつなぎ、新たな企画に扉を開く機会となる」とコメントしている。
ラインアップには、東京国際映画祭コンペティション部門に過去作が出品されたGabriela Amaral Almeida監督(ブラジル)のボディホラー「SHE, CROCODILE」、インドネシアの新人Kevin Rahardjo監督とKawanKawan Mediaが組んだキルギス伝説を題材とする「The Land of Jinn」などが並ぶ。シンガポール出身のブー・ユンファン(Junfeng Boo)監督とSEAFIC創設者のプロデューサーRaymond Phathanavirangoon氏によるサスペンス「Trinity」、昨年参加作『1982』の釜山国際映画祭出品が決まったベトナムのDIEP Nguyen Hoang監督の新企画も選出され、同監督は2年連続の参加となる。

アニメーションは計5企画。アヌシー最高賞チームやOLM森山愛弓監督
アニメーション企画は計5企画。2026年アヌシー国際アニメーション映画祭で長編部門クリスタル賞を受賞した『The Violinist』の制作チームによるホラーオムニバス「A Banquet For Hungry Ghosts」(シンガポール、台湾、マレーシア、アイルランド)、福島第一原発事故を題材とするフランスの漫画を原作とした「Back to Tomioka」(フランス、ポーランド、ベルギー、ハンガリー)が参加する。


日本発では、テレビアニメ『ポケットモンスター』で動画・原画を経験し演出家に転じたOLM所属の森山愛弓監督による「Mahora(まほら)」、国内外の映画祭・イベントで評価を得るP.I.C.S.(株式会社ピクス)が手掛けるYKBX監督の「PRINCESS ZONOF(プリンセスぞのふ)」が選ばれた。
イタリア連携3企画。IMAGICA GROUP協力で初のオープンピッチ開催
イタリア文化省映画オーディオビジュアル局チネチッタとの協力は3年目を迎え、日伊国際共同製作を含む3企画が参加する。2026年ベルリン国際映画祭パノラマ部門に出品された『しびれ』の内山拓也監督を迎えた「The Blue Breaks(青が破れる)」、Jordan River監督の「AETERNUM」、IGORT監督の「THE SWEET YEARS」が名を連ねた。日本からはこのほか、松本優作監督(『Winny』)の「Brackish Zone(汽水域、仮)」、山本英監督(『熱のあとに』)の「Where We Bury the Pigeon(鳩を埋めに)」、坂部敬史監督の「Dig」などが参加する。
また今年は、IMAGICA GROUPの協力により初のオープンピッチイベントを10月28日午後に開催する。選出24企画のうちFrontièresショーケースの5企画を含む計10企画がピッチングを行う。関連イベントの詳細は決定次第、公式サイトおよびSNSで告知される。
TGFMおよびTIFFCOMへの参加にはビジター登録が必要となる。主催は経済産業省、総務省、ユニジャパン。第39回東京国際映画祭は2026年10月26日から11月4日まで、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区ほかで開催される。








