ウォルト・ディズニー・カンパニーと傘下のスポーツ専門局ESPNは2026年4月8日、ヨーロッパおよびアジア太平洋(APAC)の一部地域において、「ESPN on Disney+」の提供を開始すると発表した。日本を含む53の国と地域が対象となり、これにより動画配信サービス「ディズニープラス(Disney+)」を通じたESPNの展開は、世界約100市場へと拡大することになる。
映像配信プラットフォーム間の競争が激化するなか、エンターテインメント作品と強力なスポーツライブ配信を単一のアプリに統合するディズニーの戦略が、新たなフェーズへと突入した。
日本展開は初期フェーズとして始動、追加料金なしで視聴可能
今回新たにサービスが開始されたAPACの市場は、日本、韓国、シンガポール、台湾、香港の5カ国・地域。日本では初期フェーズとして、厳選されたESPNのスポーツコンテンツが英語音声にて提供される。日本のディズニープラス加入者は、現在契約中のプラン内において追加料金なしで視聴が可能となる。
ディズニープラス・プレジデントのアリサ・ボーウェン氏は、「スポーツとライブイベントはディズニープラスのコンテンツライブラリにおいて不可欠な要素だ」と言及。欧州やAPAC地域へのESPN展開が、同プラットフォームの拡大に寄与することを強調した。
なお、APAC地域では今後段階的にサービスを拡充していく方針であり、日本における正式なフルローンチ(完全展開)の時期については、決定次第改めてアナウンスされるという。
2026-27シーズンからNBAやNHLも配信
配信されるコンテンツの初期ラインアップは市場によって異なるものの、今後1年間で数千規模のライブイベントへと急速に拡充される予定だ。
2026-27シーズンからは、米国の人気スポーツであるNBA(プロバスケットボール)やNHL(プロアイスホッケー)の配信が開始される。さらに、熱狂的な人気を誇る全米大学体育協会(NCAA)主催の各種選手権(マーチ・マッドネスやカレッジフットボールなど)や、リトルリーグ・ワールドシリーズといった幅広い競技をカバーする。また、APAC市場向けには韓国eスポーツ協会(KeSPA)の主要イベントも配信予定だ。
ライブ配信にとどまらず、オリジナルコンテンツも充実している。高い評価を得ているスポーツドキュメンタリーシリーズ「30 for 30」や、世界のサッカー情報を網羅するスタジオ番組「ESPN FC」などの番組群がディズニープラスで視聴可能となる。
スポーツコンテンツの統合で強まる、巨大プラットフォームの競争力
ESPNのグローバルスポーツ&タレントオフィス責任者であるフレディ・ロロン氏は、「ディズニープラスでの継続的な成長により、リーチを広げ、世界中のファンにより深い繋がりを提供できる」と述べる。すでに米国や中南米、オーストラリアなどではディズニープラスにおけるESPNコンテンツの統合が先行して進められていた。
ディズニーは今回の欧州・APAC市場への拡大により、映画やドラマなどに、月間5億1,700万人以上のユニークファンを抱えるESPNのスポーツコンテンツを掛け合わせることで、プラットフォームとしての付加価値を一段と高める構えだ。

